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ビアテイスター認定講習会のススメ (講師として)

札幌の Beer+MaltWhisky バー「Maltheads」(モルトヘッズ)です。
2月20日から、「まん延防止」の煽りを受けお店を1か月休まざるを得ませんでした。

しかしその間に、ビアジャッジとして横浜で開催の「ジャパン・グレートビア・アワード」で審査をし、札幌ではJBPAの「ベルギービールKAISEKI(会席)アドバイザー」の講習を受けて、ビール経験値がまたいくつも上がりました。

その中でもメインは、3月12日に行われたJCBAの「ビアテイスター講習会」に講師として参加したことでした。まだ「見習い」ではあったものの、受講する立場ではなく、講師として再確認の勉強をしました。

ビアテイスター講習会で学べる不動の知識

筆者がビアテイスターの資格を取ったのは、1998年のこと。もう20年以上も前となります。今回、久しぶりにビアテイスター講習会を復習して、いくつもの発見がありました。

一番大きかった発見は、「20年前とほとんど講義内容が変わっていないこと」でした。

これは「進歩がない」ということではありません。20年前の知識が、今でもほぼそっくりそのまま役に立つ、ということです。

筆者はまだ「イバリュエイトクラス」と言われていたころにビアテイスター資格を取りました。テキストはモノクロからカラーとなり、ページ数も約3倍となりました。でも、今回改めて講習内容を復習して、自分が受けた時と基本的なことがまったく変わっていないことを確認しました。

日々アップグレードされる知識を追うことも大切ですが、不動の知識はある意味ではそれ以上に大切です。「20年前の知識」で今のビールも十分楽しめるのです。

(前回の記事で書いた「20年前の知識」とはこのことです)

もう一つの発見は、ビアテイスター講習会は、モルト(麦芽)の味を中心に学べることでした。

ビアテイスター講習を受けた方の中には「アメリカの情報が少なすぎる」「原料に関してのフォロー(特にホップ)が不十分」「サワーはスルーかよ」と思われた方もいらっしゃるかもしれません。が、そこは各自で補う応用的な知識です。

それよりも、麦芽(モルト)がビールにおいて占める影響の方がより普遍的(広範囲)ですし、それを学習するにはローカルビールを洗練させたドイツとイギリスのビアスタイルが重要となります。

残念ながら、現状の多くのビアバーでは、それを知れる機会(お店)がとても少ないのです。だからここにこそ、ビアテイスター講習会の意義があると思いました。

「Maltheads」という名前のお店でも、そこのフォローが十分にはできてないと反省したくらいです。ま、だからと言ってホッピーなビールを減らすわけではないのですが、気持ちは初心に返った方がいいかなと思いました。

当日のカリキュラムとしては、午前中が「ビアテイスティングについて」と「オフフレーバー」(5種類)、午後に20種類超のビアスタイル学習とサンプル試飲となります。このnoteでも受講記がたくさんあるようですので、記事末のリンクから辿ってみてください。

今回講師を担当してくださった小嶋先生の「ビアスタイルのはなし」もnoteで連載されました。

リアルエールもこの講習会で知った

そして、この古いテキストを引っ張り出して思い出した大切なことがありました。それは「リアルエール」を知ったこと。

下の写真の左側の古い(モノクロ)のテキストが昔のテキストです。「イギリスのパブ」という節でリアルエールのことについて触れられています。この「リアルエール」というものが当時はとても不思議でなんとも神秘的でした。当時はハンドポンプを設置しているお店は日本にはなかったのです。(一緒に受けた妻とも「なんなんだろね、コレ?」と)
講師の先生に訊いても「現地に行かないとわからないねー」とのお答え。あまりにも気になって、その1年半後には実際にロンドンへ飲みに行って(1か月間CAMRAのパブ巡りをして)とても納得しました。

20年以上経って、実際にMaltheadsでリアルエールを出しています。その原点こそがこのテキストだったのでした。

リアルエールについてはこちらも
https://maltheads.net/free/realale

札幌ではまたビアテイスター講習会が開催されます

さて、札幌での「ビアテイスター講習会」は、次回6月11日(土)の開催が決定しています。
決して気軽なお値段ではありませんが(資格として認定してもらうためには、入会と認定料が必要です)、ビールについてより基本から勉強したい方は、ぜひ受講してみてください。

私 Maltheads の講師デビューともなります。😀


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