思い出の瀬戸内海の島へ

一月五日の午後、瀬戸内海のとある島へ自転車を積んでフェリーに乗って行ってきた。

年越しにインスタの友人達とDMでいつものくだらない会話のやり取りをしていた。年が明けた早朝、友人達はそれぞれが海にいて、すばらしく綺麗な海や日の出の写真をインスタで披露していた。布団の中でそれを見ていた私は完全に敗北した気分だった。

今年は母の生まれ育った、私が子供の頃遊んでいたみかんの島へ行きたいと言うと「さっさと行ってこい。」と言われたので行って来たというわけ。

海岸沿い、島で買ったパンを食べながら持っていった温かいコーヒーを飲んでいると日本語の上手な外国人の方に「おやつの時間ですか？」と話しかけられ、少しお話した。

パン屋さんご夫婦が育てている動物たちが飼育されている。馬はもぐもぐ草を食べ、あひる達はガアガア歩く。大きな豚は体を横たえて眠っている。

行きの船を港で待つ間、懐かしい感情に駆られていた。訪れてみるとサイクリストや移住した人、島外から来た青年団のとうどの支度など思い出の島には今の風景があった。

みかんの花が咲く頃、今度は山からの景色を見たい。ただの記憶だけど次は思い出話をしようかな。