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日本史授業脚本「21 神道の国教化」

「神道の国教化」がテーマです。「神道は宗教なのか」という問いがあります。「神道」で崇拝するのは「八百万の神」であり、特定の神様ではありません。

神様をまとめる「天照大御神」はたしかに特別ですが、唯一神でもなければ、絶対的な存在でもないですから。

日本人は「自然物」にも神様が宿ると考えているし、亡くなった人の魂も守護神となって残ると考えたりもします。

とにかく、たくさんの神様に祈りを捧げるのが日本人のスタイルであり、それが人を大切にし、モノを大切にし、自然を大切にする日本人の「思いやりの精神」の土台となっています。

また、「皇室の祖先は天照大御神」です。なので、神様とつながりこの国の安寧を祈っている天皇(皇室)のことを国民は敬い、その想いに報いるために奉仕するのです。

たしかに、仏教は日本人にとってとても大事にされてきました。その信仰は個人の心の支えになったり、江戸時代の寺請制度のように統治の手段として大きな役割を果たしてきました。

この「神道」と「仏教」が日本の中で共生できたのは、「神仏習合」という日本独自の受け容れ方のおかげでした。

しかし、明治の御一新では「建国の精神」に立ち返り、「天皇を中心とした中央集権国家」を目指すことになりました。この大改革を前に、「日本人の基本精神(国家観)」を明確にするべく「神道の国教化」が明言されました。

「日本という国の本質(国体)」を意識することで初めて理解できる「神道の国教化」。それに伴う「仏教冬の時代」を心を動かしながら学びたいですね。これぞ日本!って感じですから。

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