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フィルムカメラを始めたら|最大限に楽しむためのロードマップ

PENTAX17が発売されました。そして翌日には受注停止のニュースが。笑

Xのとあるポストで知ったのですが2024年に発売、もしくは発売が発表されたフィルムカメラがいくつかあります。「Rollei 35AF」「 Lomomatic 110」「Polaroid l-2」そして「PENTAX 17」です。

なんだかフィルムカメラ市場が一気に盛り上がった感がありますよね。これらのカメラを買わなくても、フィルムカメラというものに興味をもつきっかけとなり、実際に何かしらのフィルムカメラを買ったという人も少なくないかもしれません。

そこでこの記事では、フィルムカメラ歴3年(まだまだだな…)の筆者が最大限フィルムカメラを楽しむためのロードマップ的なものを紹介しようと思います。

「こんなこともできるんだ」「こんな楽しみ方もあるんだ」と思っていただければ幸いです。


STEP:1  カメラを買う。でも安いのを。

はじめてのフィルムカメラは何でしたか?または、これから買おうとしているカメラはどんなカメラですか?
個人的にお勧めするはじめてのフィルムカメラは、〜3万程度のカメラ。なぜなら、フィルムカメラには運用コストもかかるから。そして数千円のコンパクトカメラでも十分フィルムを楽しめるからです。

デジタルの場合、やはり古いカメラ・安いカメラになるほど明らかな画質低下が見て取れます。しかしフィルムカメラの場合、確かに安いカメラほどレンズ性能が下がり画質に影響しますが、それはそれで何だかエモいと言うことで、撮影していても楽しめると思います。

なので、一旦予算を抑えてカメラを買って(もちろん気に入ったもので)浮いたお金でフィルムをたくさん買って撮って現像する方が有意義だと思います。

STEP:2 現像の感動を体験する

デジタルカメラしか触れてこなかった人にとっては、撮影中はきっとドキドキと不安しかないでしょう。だって、どんな写真が撮れているか分からないのだから。

そしてはじめて現像したネガを見た時、味わったことの無い感動に包まれるでしょう…というのは言い過ぎかもしれませんが、ニヤニヤが止まらないのは間違いないと思います。

この体験をぜひ忘れないでほしい。36枚も撮っていると(何なら中判の15枚でさえ)何を撮っていたか何て忘れてしまいます。歳でしょうか…。そんな状態でネガを見ると「あー、こんなの撮ったな」とか「ん?これは何を撮ったんだ?」なんてものまで色々と追体験できます。また光に透かして見るネガが見づらいのがより一層目を凝らして長い間見入ってしまうんですよ。

そして何もこれは初めての時だけではないと思います。(僕の場合はですが)今だに現像したてのネガを見る時はニヤニヤ…とまでは行かなくても、嬉しさと早くスキャンしたいワクワクとで幸せな時間になっている事は間違い無いです。

STEP:3 いろんなフィルムを試してみる

さて、初めて現像したネガはどうでしょうか。ネガというか、お店スキャンなどでデジタルデータで見ていると思います。
シャドウが持ち上がった薄い写真になっている場合は、露出不足ということ。逆に真っ白な眩しい写真の場合は露出オーバーと言うことですね。

はじめてのフィルムカメラは中々思った通りにはならないと思います。「あー、もっとこうすればよかったのかな」と思いながら次のフィルムに行くわけです。

その時、同じフィルムを使うべきでしょうか?はたまた別のフィルムを使って見るべきでしょうか?

技術を向上させたいのであれば、同じフィルムで何回も撮る方が、そのフィルムのクセも掴めて成功写真を量産しやすいと思います。
ただ、個人的には初めのうちはいろんなフィルムを使って見るべきと思います。
コダック、富士フィルム、ロモグラフィー、マリックス、モノクロであればイルフォードやフォマパンなど、フィルム冬の時代といえどたくさんの種類があります。

コダック1つとっても、Ektar 100、Gold 200、Color plus、UltraMax…思いつくだけでも4つのカラーフィルムがあります。

「このフィルムで撮ったらどんな風合いになるんだろ?」そう思いながらSNSなどでたくさん調べて考えている時間はきっと楽しいですよ。」

STEP:4 カメラを買う(追加)

何本かフィルムを撮っていると、自分にとってフィルムはもう十分なのか、それとも沼にハマってしまったのかがわかると思います。「違うフィルムカメラも試してみたいな」と思ったあなたは、沼にハマっています。

僕は中判に憧れて、2台目のフィルムカメラはMamiya RB67を買いました。ただとても重く、やっぱり機動性も欲しいなと思い、今はMamiya 645Superをメインで使っています。

そして、「もっと気軽に撮れるカメラも欲しいな」と言うことで、35mmコンパクトカメラのMinox 35GTを最近導入しました。

3年の間に4台のカメラを買ったわけですが、それでも総額15万円程度です。決して安い金額では無いですが、それでも4台のカメラの値段と考えると…。

何が言いたいかと言うと、フィルムカメラは1台だけではなく、いろんなタイプのカメラを買った方がより一層楽しめます。

デジタルの場合、コンデジを除いてその殆どが一眼レフカメラです。ミラーレス一眼はレフ機では無いですが、見た目や操作性は一眼レフです。
フィルムの場合は、二眼レフやレンジファインダーなどバリエーションが豊かです。そのほかにも、

電子式 ⇔ 完全機械式
AF ⇔ ゾーンフォーカス
露出系内蔵 ⇔ 露出計なし

などいろいろなカメラがあり、それぞれ全く異なる撮影体験を得られます。
僕はデジタルカメラでいえば、Fujifilm X-T3とCanon EOS R5を持っています。また、過去にSony α7siiiなども使っていた経験があります。
もちろんメーカーやモデルが異なれば違う撮影体験になりますが、フィルムカメラ、とりわけ先に挙げたような違いがあるカメラとでは、ギャップの大きさが全然違います。

ある程度フィルムカメラに慣れてきたら、ぜひ2台目を検討してみてください。
そしてこの時「1台目よりも良いカメラを」と思わないでください。エントリー→プロ機へのステップアップでは決してありません。違う特徴を持ったカメラを2台目として迎えてあげてください。

STEP:4 自家現像をやってみる

フィルムカメラ最大の弱点。それはフィルムや現像のコストがバカにならないこと。
何とかコストを抑えようとたどり着く先が「自家現像」です。ただ、先に言ってしまうと、コストを下げる目的は何処へやら、自家現像それ自体がフィルムカメラの楽しみ方になります。

用意する備品は少し多いですが、トータルで2万程度かと思いますのでぜひチャレンジしてみてください。

モノクロかカラーか

ちなみに自家現像をする上で、モノクロかカラーか迫られる瞬間がやってきます。なぜなら現像の薬剤がモノクロとカラーで異なるから。
僕はこれをきっかけにモノクロにトライし、ハマりました。もともとコントラストやラインを見つけて撮ることが好きだったので、色に邪魔されないモノクロは個人的にとても良かったんです。

スキャンをどうするか

自家現像をするのであれば、自分でデジタルスキャンをする必要があります。
必須では無いですが、大体みんなデジタル端末で見ますよね。

デジタルスキャンはいくつか方法があるのですが、それは置いておきます。ここで言いたいのは、「スキャン1つとっても別の写真になりうる」ということです。僕はスキャナー導入後、これまでお店スキャンしてもらっていた写真を片っ端からもう一度自分でスキャンして見るくらいにはハマりました。

STEP:5 暗室プリントに挑戦してみる

最後に暗室プリントについて。

これは僕も未達の域なので詳しい事は避けますが、やはり写真は大きな紙に印刷してようやく完成というほどに、プリントは良いものです。
プリントといえば、プリンターにインクがセットしてあって…というのをイメージしがちですが、暗室プリントというのは紙に焼き付ける作業を言います。
簡単にいうと、フィルムのように光に反応する専用の印画紙に、ネガを通した光を当てて像を焼き付けるんです。
インクでは得られない感動が待っていると言うことで、僕もいつかは到達したい領域です!

まとめ

いかがでしたか?何となく「フィルムっていいよね」という考えだった方が、具体的な楽しみを見つけられれば幸いです。

僕自身、まだまだフィルムカメラは修行の身であまり偉そうな事は言えません。ただここに書いた通りの事は絶対に楽しめる世界なので、少しでもフィルムに興味をもっていれば、ぜひフィルム沼へダイブしてみてください!

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