ちゃん社長

香港・マレーシアでコンテナリース会社を経営中。マレーシア在住。コンテナや海運業界の裏話や、海外から見た日本の素晴らしい点やおかしな点を統計と共にお伝えします。自伝的小説「Container from Malaysia(コンテナ フロム マレーシア)」を連載中。

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  • ちゃん社長のコンテナ・海運業界・マレーシアの裏話。

    香港・マレーシアでコンテナリース会社を経営中。マレーシア在住。コンテナや海運業界の裏話や、海外から見た日本の素晴らしい点やおかしな点を統計と共にお伝えします。自伝的小説「Container from Malaysia(コンテナ フロム マレーシア)」を連載中。

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【初回無料公開】Container from Malaysia(コンテナ フロム マレーシア) 第1話 ポートクラン(Port Klang)への道のり

(こちらは有料の定期購読マガジンですが、初回のみ無料で公開しています。是非お楽しみ頂ければ幸いです。またこの物語にはフィクションが含まれますが、書かれている内容は筆者の体験に基づいています) 午前7時20分、氷堂 律(ひょうどう りつ)、通称ちゃん社長は玄関から表に出た。マレーシアの日の出は日本に比べて遅く、朝7時30分頃にならないと外は明るくならない。この太陽が昇る前の時間に近くを散歩しながら朝食を取るのが氷堂の日課だ。 氷堂が住む町はジェラム(Jeram)という町で、

    • 「海外から見た、日本の良い点・おかしな点」 第45回 イラクは今どうなっているのか?

       イラク戦争が開始されたのが2003年でした。ですから今年で20年が経過しようとしています。ご記憶の方も多いと思いますが、当時アメリカはイラクが大量破壊兵器を保持していると主張し、「イラクの自由作戦」の名の下に軍事介入を始めました。しかしご承知の通り、肝心の大量破壊兵器の発見には至らず、それどころかイラク国内の治安は悪化の一途を辿り、治安維持の目的で戦闘は続けられました。結局オバマ大統領によって戦争の終結が宣言されたのは2010年で、翌2011年には米軍の完全撤退に至りました

      • Container from Malaysia(コンテナ フロム マレーシア) 第45話 急転するマラッカ海峡を見ながら

        前回の話はこちらから   https://note.com/malaysiachansan/n/n22462bf8f423    この話は2020年11月まで遡る。マレーシアの港湾でコンテナリース会社を経営する氷堂律(ひょうどうりつ、通称ちゃん社長)は、この日も朝8時に自宅を出て、自社のコンテナが保管されているポートクランの保税区へと向かっていた。氷堂の自宅はポートクランから北に30kmほど進んだジェラムという田舎町にあり、そこから約45分の時間をかけて車で毎朝通勤している。

        • 「海外から見た、日本の良い点・おかしな点」 第44回 日本の公務員制度のどこが問題なのか?

           2022年12月、政府は2023年度の国家公務員の定員に関する発表を行いました。それによりますと、2023年度は子ども家庭庁や財務省を中心に7966人の増員を行う予定との事ですが、一方でシステムの改修による業務改革も行い、同時に7104人の減員も計画されています。結果として2023年度の定員は2022年度と比較して、862人の微増になると予定されています。    このように毎年年度末には新年度の公務員数が定められるのですが、近年は「公務員不足」が社会問題になっています。ただ

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          Container from Malaysia(コンテナ フロム マレーシア) 第44話 世界最先端の港湾を目の当たりにして

          前回の話はこちらから   https://note.com/malaysiachansan/n/nb4206c208073    この話は2022年9月まで遡る。マレーシアの港湾でコンテナリース会社を経営する氷堂律(ひょうどうりつ、通称ちゃん社長)は、いつものように朝8時に出社した。すると経理を担当するアイリーンが近づいてきた。アイリーンは20代の中華系の女性で大変仕事ができるのだが、一方で気が強く、社長である氷堂に対していつも忌憚なく意見を述べていた。アイリーンは言った。

          「海外から見た、日本の良い点・おかしな点」 第43回 食料危機は本当に起きるのか?

           2022年12月、国際連合食糧農業機関(FAO)は「食料と農業の展望」と題する新たな報告書を発表しました。この報告書では、「現在世界の食糧事情は急増する人口を養う点で脅威にさらされており、もしこのまま社会経済および環境の変化が見られなければ食料システムの持続は不可能だ」と警告しています。国連機関が食料問題について、ここまでのレベルで警鐘を鳴らすのは非常に珍しい事です。この報告書に関しては日本では余り報道されていませんが、実は世界各国のメディアが大きなニュースとして取り上げて

          ontainer from Malaysia(コンテナ フロム マレーシア) 第43話 最低賃金が25%引き上げられた時

          前回の話はこちらから   https://note.com/malaysiachansan/n/n965a9b436168    この話は2022年3月まで遡る。この日、マレーシアのポートクランの港湾でコンテナリース会社を経営する氷堂律(ひょうどうりつ、通称ちゃん社長)は、港湾当局の定例会議に出席していた。この会議は毎月1回開かれ、約30社・80名強が参加しており、そこでは港湾の貨物量に関する最新の情報や現在当局が対峙している課題などが共有される事になっている。この日も会議は

          「海外から見た、日本の良い点・おかしな点」 第42回 バングラデシュはアジアを席巻するのか

           バングラデシュ。それは時に「アジア最後のフロンティア」とも呼ばれます。1990年代以降、東南アジア各国は大きな経済成長を遂げてきましたが、近年はそのペースも鈍化してきています。一方で南アジアには成長余力がまだ十分にある発展途上国が幾つもあり、その筆頭格がバングラデシュです。このバングラデシュは日本の4割ほどしか国土の面積がありませんが、そこに1億6000万人もの人口を抱えており、都市国家を除けば世界一の人国密度を誇るとも言われています。また余り知られていませんが、世界最大の

          Container from Malaysia(コンテナ フロム マレーシア) 第42話 イスラム原理主義に傾倒する若者たち

          前回の話はこちらから   https://note.com/malaysiachansan/n/nb467815fea50    この話は2022年11月の出来事である。マレーシアの港湾でコンテナリース会社を経営する氷堂律(ひょうどうりつ、通称ちゃん社長)は、ポートクラン・ノースポート本局の中の食堂にいた。時間は昼12時を少し回ったところで、食堂には午前中の仕事を終えた労働者たちが続々と集まっていた。氷堂も10人程度の部下たちと一緒に食堂に入り、ビュッフェ式の食事をそれぞれが

          「海外から見た、日本の良い点・おかしな点」 第41回 COP27(気候変動枠組条約締約国会議)は世界をどう変えるのか

           2022年11月6日、COP27(第27回気候変動枠組条約締約国会議)が開催され、197の国と地域の代表者がエジプトで一堂に会しました。地球温暖化は世界共通の関心事であり、日本も他人事とは言えません。しかし各国間の調整は難渋を極め、予定した会期を延長する事態になりました。しかし最終的には国連の枠組みで途上国への資金支援に取り組むことで合意に至り、会議は閉会を迎えました。    このCOP27に関しては、テレビやネットのニュースでご覧になった方も多いかと思います。COPは毎年

          Container from Malaysia(コンテナ フロム マレーシア) 第41話 侵略を繰り返された国

          前回の話はこちらから   https://note.com/malaysiachansan/n/n38d26035f9f7    この話は2019年まで遡る。マレーシアの港湾でコンテナリース会社を経営する氷堂律(ひょうどうりつ、通称ちゃん社長)は、朝いつものように出勤すると携帯電話が鳴った。発信者は「フェータイル社・アレックス」となっていた。フェータイル社(仮名)は氷堂の会社の親会社で、場所は香港にある。アレックスはその会社のCOOだ。    電話に出た氷堂に対して、アレック

          「海外から見た、日本の良い点・おかしな点」 第40回 イスラム教は世界を席巻するのか

           いよいよカタール・ワールドカップが始まりました。世界中のフットボールファンが固唾を呑んで見守っていると思いますが、今回は「イスラム教国で初めて開催されるワールドカップ」という面でも注目を集めています。実際これまでのワールドカップの殆どはキリスト教国で実施されてきました。例外的に日韓ワールドカップの様なキリスト教以外の国で行われたケースもありましたが、イスラム教の戒律が非常に厳しい中東で行われるのは異例中の異例です。そのため会期中には様々な軋轢や問題が生じるのではないかとも危

          Container from Malaysia(コンテナ フロム マレーシア) 第40話 ミャンマー移民の悲しき実態

          前回の話はこちらから   https://note.com/malaysiachansan/n/n0a5bd83e132b    この話は2018年まで遡る。氷堂律(ひょうどうりつ、通称ちゃん社長)はこの日、プチョンという街に居た。プチョンはクアラルンプールの南西方向にある衛星都市で、工場や倉庫が多く立ち並ぶエリアとして知られている。故にこの街にはブルーカラー労働者が数多くおり、クアラルンプールとは街の雰囲気もかなり異なる。そして氷堂はこの街に多くのクライアントを抱えていた。

          「海外から見た、日本の良い点・おかしな点」 第39回 日本の命運を握るアラブ首長国連邦(UAE)の実態

           アラブ首長国連邦(UAE)と聞いて、皆様はどのような印象をお持ちでしょうか?恐らく多くの日本人が持っている印象は二つで、一つは「産油国」、もう一つは「ドバイの金持ちがいる国」というものです。この2つの印象はいずれも正しいものですが、一方で日本人のうち、UAEに親近感を抱いている人はそれほど多くない様にも思われます。実際殆どの日本人は石油がどこから輸入されているかなどには余り関心がありませんし、人生の内にドバイに行く機会がある人も数えるほどしかいないでしょう。    しかし個

          Container from Malaysia(コンテナ フロム マレーシア) 第39話 中国政府による驚愕の情報統制

          前回の話はこちらから   https://note.com/malaysiachansan/n/n527e656545ce    この話は2015年7月まで遡る。この当時、氷堂律(ひょうどうりつ、通称ちゃん社長)は香港のフェータイル社(仮名)に勤務していた。フェータイル社はコンテナリースの国際的大手企業で、世界の五指に入るシェアを誇っている。この度フェータイル社はマレーシアで子会社を立ち上げる事になったのだが、その社長に抜擢されたのが氷堂だった。氷堂はその準備を着々と進めてい

          「海外から見た、日本の良い点・おかしな点」 第38回 日本から世界に羽ばたくスタートアップは産まれるのか?

           日本政府は10月14日、新しい資本主義実現会議の下に「スタートアップ育成分科会」を設置し、首相官邸で初会合を開きました。この会議の冒頭で岸田首相は、「スタートアップの育成は日本経済のダイナミズムと成長を促し、社会的課題を解決するカギになる」と述べました。今後この分科会の下に日本のスタートアップ支援策が話し合われ、年末までには5か年計画を発表し、それに基いた政策が遂行されていく予定です。    このように現在日本政府は積極的なスタートアップ支援を表明しています。確かにこれまで