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「tuition」と呼ばれる塾が盛んです

マレーシアでは、「tuition」と呼ばれる、いわゆる塾が非常に盛んで、多くの子供たちが学校のあとに塾に通っています。
塾は、マレーシアの教育制度においても、重要な役割を果たしています。
私が日本語を教えているのも、「tuition」のひとつと言っていいでしょう。

さまざまな塾に通う子供たち

マレーシアにはさまざまな塾があり、それぞれの特性や専門分野も異なります。
「tuition」は比較的授業料も安いため、多くの子供たちが、複数の習い事をやっています。
英語や数学などの学科はもちろん、ギターやピアノ、歌から、バレエやダンス、プログラミングなど、さまざまな「tuition」があり、道路の街灯などの柱には、必ず「tuition」の生徒募集の看板が貼り付けられています。
各塾にはスクールバスもあり、まるで第2の学校のようです。

学生の90%以上⁉

マレーシアのクアラルンプールなどの都市部では、なんと約90%の学生が、何らかの塾に通っているというデータがあります。
マレーシアは学業の環境が厳しく、SPMと呼ばれる試験で進路が決まってしまうため、これに備えて、親は、学力を向上させることを目的に「tuition」に子供を通わせます。

教育熱心なマレーシア人

マレーシア人は概して教育熱心な風潮があり、特に中華系の間では、文化的、歴史的、経済的な理由から伝統的に教育熱心です。
マレーシアの中華系コミュニティは、英国の植民地時代から、経済的に成功するために教育を重視してきました。
特に、ビジネスでの成功を目指すために、高度な教育が必要であり、教育を通じて、社会的に、階層を上昇することが期待されていました。

教育費の割合が高い

マレーシアの家庭では、教育費に家計の多くを投入しています。
特に中華系家庭では、他の民族の家庭よりも高いとされ、ある調査によれば、中華系家庭の平均教育支出は収入の15〜20%程度で、マレーシアの一般家庭が約10〜15%を教育費に充てているのと比べると、高くなっています。

「tuition」の費用は、地域やどのような科目を学んでいるかよっても異なりますが、一般的な場合だと、小学生向けの場合、週に2〜3回通わして、月額RM200〜RM400(約5,000〜10,000円)程度、中学生向けの場合
では、週に2〜3回の授業で、月額RM300〜RM600(約7,500〜15,000円)が相場となっており、決して安くはなくなっています。

成長産業

マレーシア人の平均年齢は約30.3歳と非常に若く、国も、安定的に経済発展・成長をしていくのを目指し、教育や人材育成に力を入れています。
マレーシアの教育産業の市場拡大は急で、政府の支援や民間の積極的な投資、そして急激なオンライン教育の普及などによって、年間5%から7%程度の成長率を記録していて、特に高等教育部門の成長率は年間約8%を越えています。

恩恵を受けています

昨年の9月に、「日本語のtuition」サイトに登録した私が、現在、17名もの生徒に日本語を学んでもらえているのも、マレーシア人の教育熱心さ、まじめさ、そして日本に対する親近感や信頼感があればこそと、痛感しています。
彼らの真摯さや、先輩方が長年にわたって築いてきた、「信頼に足る日本・日本人」という気持ちを裏切ることがないように、これからもしっかりと努めていきたいと思います。

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