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「先生、『葬送のフリーレン』って知ってる?」

先日、7月にJLPTのN3を受験する生徒から、授業のイントロ部分のフリートークで「先生、『葬送のフリーレン』って知ってる?」と聞かれました。
名前は聞いたことがありましたが、内容は知りませんでした。
「じゃあ、日本語で内容を教えて」とお願いしたところ、
「それについて日記を書いたので、ちょっと見てみて」ということで、
日記を添削しながら、「葬送のフリーレン」について確認していきました。

日記で日本語を学ぶ

彼が日記を書き、それを添削して、授業で確認しながら、重要な語彙や文法のポイントを教えるスタイルが続いています。
彼は、みんなの日本語もひと通り終了して、昨年の12月にはN4に合格しています。
文法はかなりわかっていますが、まだリスニングや発音に不安があるため、その部分を集中的に教えています。
彼は最近、日本語の勉強のために日記を書くようになり、それに基づいた授業を中心にしています。

何に興味があるのか

外国語を勉強する際に、日記を書くのはとても効果的な勉強法です。
また、講師にとっても、生徒の興味や考えていることが分かり、習熟度のレベルも確認しやすいため、この半月ほどは、このパターンで授業を進めています。
彼は以前友人と商売をしていた経験があり、興味がある範囲もかなり広く、いつも楽しい日記を披露してくれます。

葬送のフリーレン

そして、先日の日記は、彼がアニメで見たという「葬送のフリーレン」についてでした。
この日は、フリートークで急に話が出たため、予定していた内容を急きょ変更して、「葬送のフリーレン」について彼が書いた日記を確認しながら、添削して、重要な文法を教えました。

まず、皆さんはご存じかと思いますが、あらためて「葬送のフリーレン」について説明します。
フリーレンは、人間よりも長い寿命をもつ精霊(エルフ)で、勇者ヒンメル達と出会い、10年にも及ぶ冒険の末、魔王を討伐して、世界に平和をもたらします。 その後、フリーレンは1人で魔法収集の旅に出て、魔王討伐から50年後の勇者ヒンメル達と再会します。
精霊であるフリーレンは、長寿で50年前と姿がまったく変わらないのに対して、仲間達は老いていて、フリーレンは仲間の死に直面し、新しい旅に出ます。
驚いたことに、魔王倒して王都に帰ってきたってとこから物語が始まるのです。

私は、ここで興味をもってしまい、その場でネットで検索して、彼との会話を楽しみました。

この日の授業内容

この日は、先ず日記を検索し、その中からいくつか重要な言い回しを教えました。
例えば、日記や文章の中での「」(引用符)の使い方。
彼の文章をもとに説明して、どのような場面で使うと効果的なのかを、実例も含めて説明しました。
さらに、「流行る」の使い方、「文化にふれる」の使い方について、紹介していきました。

いつも以上に熱心に

恥ずかしがり屋だけど熱意の強い彼ですが、この日はひときわ熱心に、日本の文化、死についてのとらえ方などについて、立て続けに質問してきました。
答える私としても大変ですが、彼の熱意と興味心に心動かされ、とても楽しい授業となりました。
これからも彼の成長と興味をサポートしながら、楽しい授業を提供していきたいと思います。

授業後、あらためて「葬送のフリーレン」について検索してみると、素晴らしい内容で、海外でも大変評価が高いわけが分かり、見てみたい!と強く感じました。

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