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外資系企業の知られざるブラックな部分、教えます。

外資系企業に勤めて良かったことは多い


相撲ライターやスポーツライターという肩書で活動していますが、これはあくまでも副業で本業として外資系IT企業に勤めています。

これは何度かお話していることではありますが、ここのところPVも伸びてきていてその前提をご存知ない方もいらっしゃるので繰り返しにはなりますが説明しております。

でこれもいつも話していますが、外資系企業で働くのは今の会社が初めてで、四年半前まではずっと日系企業に在席していました。そのため様々な面で今の会社のやり方に驚かされることがあります。

先日はこの会社の良さ、すなわち顧客の無茶な要求に対してあっさりNOを突き付けるということについてお話しました。これは今の会社の美点だと思っています。

出来ないことを出来ると言えばそれが会社としてのサービス品質になりますし、本来の価格よりも高いものを提供するから人も会社も疲弊する。納期は守れないし呑んだサービス品質も守れない。

そしてそのしわ寄せはお客様に向かうのですが自ら無茶させてる割にお客様は被害者意識を持っているんですよね。誠実に無茶することはコンプライアンスとかなかった頃は良くても今の時代は守らなきゃいけないことが無数にある。

でも、顧客が無茶を強いる、会社も無茶を前提で契約を取るというカルチャーは残ってしまっていて、日本型のサービスの限界に差し掛かっていることが現場の目線で見えたという話を先日しました。

今日はその反対として、外資系企業で働く側として大変困ることについてお話したいと思います。

外資系企業に勤めて困ることとは

会社で働いて私は良かったと思っていますし、居心地も良いことについて有り難いと感じています。トータルで見ると良いところの方が多いのですが、ビックリするようなことに振り回されることが多いのも事実です。

その特色として一貫しているのは「決定がトップダウンで、覆ることは無い」という点です。

いきなり半年後にサービス終了が決まったり、今まで行ったことの無い業務をいきなり任せられたり、大規模な組織改編が為されたりと、大きな決定がいきなり降ってきます。そこに我々は応えていかねばなりません。

当然これ、すげえ大変なんですよ。

資料は基本的に英語なので私達がそれを覚えるにはまず資料を読み解くところから始めなきゃいけない。でも懇切丁寧にそんなことをメンバー全員で行ったりすることはありません。管理者によってはメンバーを落とすことはありますが、組織として皆でそれをするようなことは無いのです。

だから、会社が決めたら従う。
自分もやるべきことを理解し、準備する。
これが求められる訳です。

なんて雑で乱暴なやり方なんだと驚きましたし、もうちょっと何とかならないのかと日々思っています。上司には毎回この点を改善するように伝えていますがスタンスが変わることは無いと諦めています。

これについては社員や組織が個別で努力することで解決するというカラーなのですから、従うしかないですよね。

ある意味無茶を要求するのがお客様から会社に置き換わって、無茶ではなくすべきことなのだと理解せざるを得ないからこそ日系企業よりヤバいと思うところもあります。

会社のトップダウンはお客様も対象になる


驚くべきことに、このスタンスって社内に対するだけのものではないんです。なんとトップダウンはお客様にも向けられるのです。

先程サービス終了についていきなり決められるという話をしましたが、これは社内システムなどだけではなくお客様向けのサービスが終わることも含まれています。

半年後にもう使えなくなるから、これやっといてね!とか、うちの会社で半年以内に作業するから希望日時を連絡してね!って通告するんですよ。一方的に。

もしお客様がサービス使えなくなったら「え!?前言ったよね?」でおしまい。さすがにこれはびっくりです。

「お客様は神様」みたいな三波春夫の言葉を未だに持ち出す顧客も居るのが日系企業ですから、まぁそれは酷いことになるわけですよ。

ですから矢面に立つ我々はズタボロになります。

それでも決定は動きません。
あくまで従うのはお客様なのです。

これについていけない会社は契約を解除していくことになりますが、過去最高益を毎年上回っています。サービス品質をトータルで判断して自分たちが従うことを選んでいるのではないでしょうか。

トップダウンで決定するから世の中が速やかに次に向かう

これは本当に現場としてもお客様としても困るとは思います。ですから本来であればもう少し期間を長く取って、お客様に丁寧に説明して、了承いただいてから決定とするくらいが丁度いいとは思うんですよ。

私も今の立場で仕事を進める以上はそう主張し続けることになります。

ただ、考えてみるとこういう決定の早さとトップダウンの決定を譲らないところ、そして社員もお客様も決定に従い自らを変えていくということが実は今一番必要じゃないかとも思います。

今の日本で何が一番弱いか?ってこの部分なんですよ。

少し前に驚いたのは、クールビズを投入したときのことです。紳士服売り場が悲鳴を上げていると一斉に報道したんですよ。ネクタイが売れなくなる!って批判的に。ヒステリックに。

いやいやいや。
知らねえよ!

そんなこと言ってたらいつまでも夏場もジャケットネクタイですか?40度超える中でも汗かき続けろ!っていうんですか?

なんでもかんでも批判する奴がいて、しかもその声がとにかくデカい。トップダウンで断行でもしたら客が離れますからね。何せ顧客はサービスには無茶を要求するし、会社はそれに応えざるを得ないし。

だから、トップダウンで会社の決定をもって社員もお客様も動かすというのは世の中が次の時代にスムーズに移行する上で必要なことではあると思うんですよ。勿論ユーザーとしても社員としてとても大変で、そこに振り回されることに辟易としていますが。

外資系企業で働くってなかなか難しい部分もありますがグローバルスタンダードが見えて、社会を上手く動かす秘訣が随所に見られるんですよ。

日本には日本の良さがあってそのやり方だから調和が取れて居心地が良いのも確かなのですが、令和の時代にもなると社会の変化とまだ残る悪い文化が噛み合うことによる弊害が様々なところで表面化してるんですよね。

だから、私は今の会社に来て良かったと思います。これからもトップダウンに振り回されることになるでしょうが。

というわけでグローバルスタンダードに日々振り回されるポロロッカ西尾にお気軽にコメント下さい!

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