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枕五味 makuragomi
2022年5月22日 16:39
上編ようやく二度目の調査だ。前回から5日も経っていた。内容はまたサンプルの採取だ。前に採ったサンプルはもうほとんど使い切ってしまったらしい。それが早いのか遅いのか素人の私にはわからないが、とにかくまたあの場所に行ける。他のメンバーは襲われたメンバーのことを考えるとだいぶ気乗りではないようだった。一方私の方はというと、領域内への恐怖よりもキミとの再会に対する楽しみの方が心の中を大きく締めて
2022年5月21日 23:02
文献での初出は50年くらい前。口伝えならおよそ100年以上前から存在を認識されていたらしいことが窺える。小さな田舎の村を囲む山の一つ。生い茂る草をかき分けながら険しい道を進んでいくと、白い靄のような物にやがて囲まれる。そのまま進んで行くと、そこにたどり着く。迷い込んだら二度と戻れない。生存限界汚染領域。そう呼び始めたのは私のチームメイトだ。ふざけた名前だがしっくりきた。それはまるで山の中に