ロシアの常識とは?
寒いバイカル湖を上がって、吸い込まれるように人混みの方に向かった。
見えたのは何やら、平屋の中に市場のような屋台のようなお店が立ち並ぶ場所。
所狭しと、魚やお土産の品に溢れていた。
自然の冷凍品として売り出す世界なのだろうということはわかるが、なぜ、こんなに寒い地域で、わざわざ外で販売するのか…。という疑問がわいた時、
■旅をするのなら覚えておいてほしい。外国とはあなたが快適に過ごせるように作られているのではなく、現地の人々が快適に過ごせるように作られていることを (クリフトン・ファディマン/アメリカ:詩人)
彼が言っていたように、私が生きてきた世界と全く違う世界にはその世界の「当たり前」が存在していることに気づいた。
確かにこの気温が普通の世界ならば、外で販売するのも当たり前。もしくは、室内になると土地も暖房器具などを揃える必要があり、その設備投資などなかなか難しい問題もあるのかもしれない。
その土地の当たり前を考えると、様々な背景が見えてくる。自分の生きてきた世界と違う世界がこの世にはたくさん存在する。
それは食事も一緒だ。
こちらはロシア伝統料理の「ペリメニ」
小さな水餃子がブイヨンの効いたスープに入っているのだが、何とこれに添えられているのは「サワークリーム」
今までの自分の中では、この料理にサワークリームを合わせるなんて、、、嘘でしょ…?と疑いの眼差しでしかなかったが、
ものは試しと怯えながらも恐る恐る挑戦してみたところ、
「え・・・意外と、イケる・・・。」
とカメラマンと目を合わせたものだった。
伝統料理「ボルシチ」にもサワークリームが使用されている。
「うん、、うまい。何で、、合うの?」
※後から、ボルシチには普通に使用されていることを知りました。
ビーフストロガノフは、、、ただただうまい。
そんな、たった【サワークリーム】だけど、世界が変わる。
少しのことでも発見してみると、面白い。
これが世界の広がり方。これが旅の醍醐味。
そしてその世界を知った私たちに、今、できる世界の広がり方もあるのかもしれない。
カレーにサワークリームから挑戦してみようかな…。
(以下追記)
ちなみにロシアで売られていた魚は、発泡スチロールの中にその場で食べられる燻製のような魚も売ってあり、温かい魚を食した。
淡白で美味しくて、なにより温かくて。(ロシアでの温かさは本当に感動する) 滞在してた2日間で3匹食し、1匹目は1分で完食する勢いだった。
写真/阿部恭平 文/藤本真央
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