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入り口はどこでもいい

こんにちは、ずいぶんご無沙汰な投稿になってしまいました。

私はここ2、3年前から美術に興味を持っている。
実際に都内近郊の美術館へ行ったり、ちょっとお高めだが知識になるものにケチはつけたくないので、辞典のような本まで購入して読んでいる。
『美術の物語』(エルンスト・H・ゴンブリッチ著)は、古代エジプトの洞窟壁画から近代に向かって時代を追っていき、美術とは何なのか、どのような影響を与えたり、与えられたりしてきたのかを素人でもわかりやすく説明している。
私はもともと歴史をどうも好きになれず大の苦手で、毛嫌いしてきたのだが、原田マハさんの美術小説と出会ってから美術に興味を持つようになった。そこからもう少し勉強してみたいと思っていたところ、原田マハさんがこの『美術の物語』を愛読書として紹介されているのを知り、影響の受けた著者が、何からインスピレーションを受けているのか知りたくなった。
それがきっかけで、この本と出会い、「美術」という入り口から歴史の一部を学ぶことができている。新しいことを知るのは、やはり面白い。

何かを知りたい、学びたい、と思った時、
真正面からいってしまうと堅苦しくて少し壁が高いように感じてしまう。ちょっと横から、もっと迂回してでもいいから他人とは違うルートで学びを深めてみる。そうすると、遠回りでも自分の興味に沿って、他人とは違う学びを身につけていけるのではないかと思う。

美術小説から旅小説、エッセイや短編小説、すべて読みやすいだけでなく、物語の中へスッと入って情景をイメージさせてくれる。物語に入りすぎてもはや自分の中の記憶や経験と混ざり、小説の話だったか現実の話だったか、わからなくなることも多々ある。(笑)
それくらい、小説というものの美しさを教えてくれた著者のひとりだ。

特に影響を受けた、わたしのお気に入りの本をいくつか紹介します。

『楽園のカンヴァス』はこの著者の作品で初めて読んだ本。はじめは美術も全くわからないし、何が起こるのかもわからず飽きそうになってしまったが、最後まで読み切ったときの感動はいまでも覚えている。ここから小説の面白さを知るきっかけにもなった。

『ジヴェルニーの食卓』は大好きな本だ。印象派の巨匠たちが描かれており、とにかく読んでいるだけで情景が浮かび、とても美しく癒される。読書習慣のない友人に私が勧めることも多い小説の1冊だ。

『たゆたえども沈まず』はゴッホが登場するアートフィクションの物語。私はゴッホについて詳しく知らないままこの小説を読んだので、ゴッホの生き様や日本との関係、まわりを取り巻く重要人物たちのことを知ることができた。が、フィクションなのでリアルではないこともあり驚いた。著者自身の小さな願いが込められているのかな、と思うと小説の素晴らしさに改めて感動した。

上記の『たゆたえども沈まず』読んだあとに、『ゴッホのあしあと』も合わせて読むと、より知識が深まって面白い。

原田マハさんの本は7割くらい読んできたつもりでいるが、まだまだ読んでみたい作品がたくさんある。小説の中で登場した作品を、実際に観にいくことも挑戦していきたい。

では!


MAKO


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