4回目の戸締り

今日は、僕の住む地域にも雪が降った。
寒波がかなり南下してきているようだ。

この地域に引っ越してきたときに、不動産屋さんは「この辺りはめったに降らないし、降っても積もらないので」と言っていた。
今朝起きたらかなり積もっててびっくりした。
そして、同時にかなり焦った。
実は数日前に映画の予約をしてしまっていたからだ。
車で40分くらいのところにあるイオンシネマで。
スノータイヤをはいていない車で、この雪道を安全に移動できるか不安だった。
僕は映画を見るときは一番後ろの真ん中の席で見たい派なので、予約が可能になったらすぐにe席リザーブで予約するのだ。
なぜ今日予約したかというと、たまたま休みだったということと、今日から「すずめの戸締り」の劇場特典第三弾が配布開始だったからだ。
すでに4回目となる鑑賞だったが、本当にこの作品は、新海誠監督の粋と言えるくらいに素晴らしい作品だと思う。

ネタバレをするといけないので、あまり詳しく書くことはしないが、すこし語りたい。
前提として、新海誠監督の作品は土台映像作品としての完成度が非常に高いということを頭に入れておいてほしい。
これは、監督の力のみならず、製作スタッフの方々が非常に優秀であるということと、企画から完成までの期間、製作に携わる方々が尽力されているからだろう。

この作品には過去に現実で起こった大震災がテーマとして盛り込まれている。
もう12年が経とうとしているが、僕もあの時のことはよく覚えている。
震災の起こった地域からはかなり離れた地域に住んでいたが、それでも我が家では本棚が倒れて来るくらい揺れた。
僕の住む地域にも大断層があり、いつか大地震が来る可能性があると言われていたため、ついに来たかと思ったくらいだ。
大学受験を数日前に終えたばかりで、春休みを満喫していた僕は、家で祖父母と共に居間で過ごしていた。平日だったため母は出勤していた。
かなりの揺れに祖父母と愛犬と共に家の外に飛び出した。
近隣住民も家の外に出てきていた。
その後、数か月はちょくちょく余震が続き、スマートフォンが地震速報を鳴らす頻度も決して低くはなかった。
そんな震災だった。

その震災をテーマや主人公のキャラクターの根底に据えた作品が「すずめの戸締り」である。
新海誠監督の作品として世に出てきた「君の名は。」「天気の子」に続く、「災害と人間」がメインテーマとなる作品の三作目として、非常に前評判の高かった本作は、その評判通り、いやそれ以上の素晴らしい作品だったと感じた。
新海誠監督は、本当に日本神話などへの造詣が深いと感じさせられる。
作品には映像作品として以上に少しスピリチュアルな力が宿っているようだ。
是非見てみてほしい作品だ。

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