それぞれの国の歴史・気候・立地・文化を無視した経済・投資議論は有害である理由

これまで個人的に考えている様々な投資シナリオ・戦略について、自分のメモがてらにライブドアブログに書いてきて、早5年(2024年9月現在)になり、自分でもよく毎日書いてきたなと思う次第である。

【毎日更新している備忘録投資ブログ】
村越誠の投資資本主義

書きたての頃の記事を見ると、なんか過去の自分は随分右往左往しているなと思いつつも、最近は比較的あまりにも頓珍漢なことは書かなくなってきたな・自分でも大分色々経済を洞察する上でレベルが上がってきたなと思う一方で、様々なニュース報道・Xのつぶやき・Youtubeの動画を見ると、逆にこいつは一体何を見てそういう結論に至ったんだと不思議に思うような投資予想・経済予想が目立つなあと思うようになってきた。

特に個人ブログの方で2021年半ば以降は中国景気は何をどう考えても不動産バブル崩壊・デフレだし、政府はこれに対する対策は小粒なものしか出なくて、中国景気は駄目だという言説を書き続けた。
2024年9月現在で大分その認識は世界中で浸透してきたが、ついこの間まで中国景気はまだ回復するという期待があって、素人ならともかく、本来プロである多くの欧米セルサイドの人達の予想は大外れもいいところとなっている。
なぜそのようにネット上で見られる多くの人の投資・経済に関する言説がしばしば全く見当違いもいいところみたいな出鱈目発信になるかというのを考えると、やはり投資・経済の成り立ちにおける知識レベルの低さが挙げられる。
それは表面上というより、奥深くのところへの理解ができていないことにある。

では、その奥深くというのは一体何を指すのか?と考えた時に、自分がたどり着いた答えは、「投資しようと思っている国の歴史・気候・立地・文化から、そこに住んでいる人達の価値観を把握すること」を指すと考えるようになり、それを意識して投資シナリオを考えるようになっている。

今回はなぜ、「投資しようと思っている国の歴史・気候・立地・文化から、そこに住んでいる人達の価値観を把握すること」という非常にめんどくさいプロセスを経済・投資議論に組み込んでいるのかを書いていき、さらに具体的な例を見せるためにアメリカ・日本・中国でその分析例を見せていき、その威力を示してみたいと思う


ここから先は

4,977字

¥ 999

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?