一日一日をおもうすこしつよがりの詩
家族といると、毎日あたらしいことがおき、一日一日にまどわされないぞ、とおもうのだけど、やっぱりそのときそのときの感覚だけは覚えておきたいとおもいます。強がりの詩です
おとぎ話のように目の前のことを
書くことを決めていたはずの保育士さんとの連絡帳に
寝る前に三人でスクワットしたことを書いてしまった
何を書こうとしていたかを思い出していると
手をあげて道を渡ったことだと妻が教えてくれた
そんな大事なことを忘れられる自分に驚くと同時に
また書けばいいと思いなおせたのはスクワットだって
三回見てからようやく連絡帳に書けたからだが
妻と息子のすべてを覚えられなかったとしても
この生活が一日ずつ連なることを
信じる僕がいるのをそのとき知った
息子が布団につれてきた人形の色は僕が選んだという記憶を
息子が好きな色と重ねる妻の話を聞きながら眠ってしまったあと
語られてのこるような生活をしたくなる朝を迎えたから
話を続けるかわりにもうすこしだけ妻を寝かせてしまう