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歌は人生、人生は歌、死ぬまで歌う、涙を拭いて

ロックンロールの元祖、エルビス・プレスリーは、受賞したのは、すべて「ゴスペル」の部門なんだよね。

小さいころから、隣家の黒人教会の礼拝にいりびたっていたエルビスは、彼の血の中で、白人のヒルビリーの音楽と、黒人のスピリチュアルの音楽が融合して、それが、ロカビリーになり、ロックンロールになった。

スピリチュアルは、300年にわたって奴隷としてアフリカからアメリカに連れて来られた黒人の「霊の歌」。ヒルビリーというのは、19世紀のアイルランド大飢饉から命がけで逃げて大西洋を渡り、アパラチア山脈のそこかしこに分け入って棲みついた、アイルランド人の「山の音楽」だ。

黒人もアイルランド人も、夜の月を見上げながら、故郷の月を思い、自分が生きている間は故郷の土を踏むことが二度と無いことを知って、涙を流した。だから、彼らの望郷の思いは、地上の故郷を突き抜けて、天にある故郷、天国を想う歌へと昇華していったんだ。スピリチュアルにも、ブルーグラスと呼ばれるヒルビリーにも、天国を歌った曲が、いっぱいある。

エルビスのゴスペル集(YouTube)

そのスピリチュアルとヒルビリーが合体したエルビスの音楽。自分がよく口ずさむエルビスのゴスペルは、次のような歌詞だ。

小さな教会で
イエスさまに救われた
心は満たされて
涙が流れるのさ

小さな教会で
少ない人たちと
ひたすらに祈るよ
信じて生きるために

あれこれ、いろいろ、試したけれど
ここしか安らぎは、ない

小さな教会で
少ない人たちと
心ひとつにして
讃美歌うたうのさ

あれこれ、いろいろ、試したけれど
ここしか安らぎは、ない

小さな教会で
悩みがあるたびに
ひざまづいて祈り
重荷をおろすのさ

あと、こういうの。

神の戦車よ
迎えに来ておくれ
やさしく天国へと
連れて行っておくれ

神の戦車よ
迎えに来ておくれ
静かに天国へと
連れて行っておくれ

それから、これね。

だれもわかってくれない
わたしの苦しみ
でも、イエスは、わかってくれるよ
グローリー ハレルヤ

気分のいい日もあるけれど
ときどき死にたくなる
でも、イエスは、わかってくれるよ
グローリー ハレルヤ

もう、ずーっと、ずーっと、生きてきた
でも、まだ、死ねないみたい
天国に行ったら、待っててよ
必ず、あとから、行くから

だれもわかってくれない
わたしの苦しみ
でも、イエスは、わかってくれるよ
グローリー ハレルヤ

あと、きわめつけは、これだね。

深い河 ヨルダンのかなたに
深い河を 渡らせてください、主よ

深い河 ヨルダンのかなたに
深い河を 渡らせてください、主よ

きみは行きたくないのか
天国の宴に
約束の地には、やすらぎがある

深い河を 渡らせてください、主よ

今日の聖書の言葉。

主はわが力、わが盾。 わたしの心は主に寄り頼む。 わたしは助けを得たので、わたしの心は大いに喜び、 歌をもって主をほめたたえる。
詩篇 28:7 口語訳


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