見出し画像

Dear Mr.Complain

ついさっき、好きなバンドの生配信が終わった。自分の青春や人生を語るうえで彼らの名前を挙げる人は少なくないはず。自分もそのうちの一人だし、自分の姉もそう。

配信のはじめは あの大人びた雰囲気に違和感を覚えたものの、その変化にもあの頃と何も変わっていない姿にも、思わず涙が出そうになった。

彼らを知ったのは中学1年生か2年生の頃。姉がYoutubeで動画を見せてきたのがきっかけ。聞いたことも見たこともない人たちで最初は何も興味がなかったのに、妹は姉の好きなものを好きになる習性がある。気付いたら姉のCDを自分のケータイにも入れて、毎日聴くようになっていた。

中学生の自分はまだ思春期に入る前で、人生や自分のことについて考えることなんてほとんどなく、まっさらな状態だった。そこで彼らの音楽に出会い、一気に自分の核となる部分が形成された。

あの頃 彼らの曲を聴きながら憧れていた人間とは程遠い人間になってしまった。むしろ、あの頃なりたくないと思っていたような人間になってしまったような気もする。でも今は、そんな自分を悲観してはいない。彼らが歌ったあの曲たちの中に見出した人間の核は今の自分にも間違いなく残っている。自分の意思を持ち続けることは人の考えを全く受け入れないこととは違う。それを理解できるようになって、自分はまた少し強くなれたと思う。


いつだって君の声がこの暗闇を切り裂いてくれてる

いつかそんな言葉が僕のものになりますように そうなりますように

久々に聴いて、姉と揃って言った。

「 なったね。」


あの頃から、良い方向に変わったものも 良くない方向に変わったものも、たくさんあると思います。でも、そんな中でも、あなたの芯の部分は未だに一切 揺らいでいないこと、誇りに思います。こんな言葉をあなたは好まないかもしれないけど、あなたについてきて本当によかった。

あなたの声でいくつもの夜を超えてきました。言葉にするにはあまりにも大きすぎるものをあなたから受け取りました。いつか、ともに拳を突き上げられる日が来るのを楽しみに、また生きていきます。

お元気で。


細美さん、そして ELLEGARDEN に向けて。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?