ニワカが感想を言うこと
「ニワカが感想を言うな」
そんな批判がたまにありますね。
最近知ったような奴がいい加減なことを言うな
みたいなニュアンスで言われます。
それって、だいたいが
こっちは前からずっと好きで追いかけてるんだよ、
みたいなファンベースの既得権益的な感じというか、
昔から知っているから偉い、という上から目線的なニュアンスも
多分にあります。
ところで、このニワカって
「ニワカ」でいいのか「にわか」なのか、
漢字だと「俄」とも書くみたいですが、ほとんど使わない漢字だなぁ。
広辞苑を引いてみましょう。
なるほど。
直接的な意味はなさそうですが、これらの語意から派生して
「にわかごしらえ」、「にわか仕込み」、「にわか仕立て」
などの言葉が出てきて、
必要になってから急いで仕入れる、急場に間に合わせるため急いで覚える、
という場合に、これらは今でも普通に使われていますね。
そういうところからさらに、
流行りに乗って急に覚える、知る、ファンになる
みたいな使われ方になったんでしょう。
だけど、そもそも「にわか」っていけないことなんでしょうか?
誰でも最初は「にわか」だと思うんですよね。
ある日偶然に聴いた曲が心に響いて好きになるとか、
鑑賞した映画に出てきた俳優さんが気になって調べていくうちにファンになったとか。
その作品・人がデビューする前から追いかけているというコアなファン以外は、ほとんどが「にわか」からスタートすると思うんです。
それとも、この場合の「にわか」は
「流行りに乗っている時にだけ」
使われるものなのかな。
例えそうだとしても、そうやって大ヒット曲だとか、話題の映画とか、
そういうメジャーへ一気にファン層が広がるタイミングというのは、
作品にとっても、アーティストにとってもブレイクの時であるわけで、
「にわか」だろうがなんだろうが、聴いてくれる、観てくれる、人が増えるのは嬉しいことだし、ウェルカムな出来事だと思うんです。
それはでも古くから応援してくれる「古参」のファンをないがしろにすることではないはずだし。
だから、昔から応援している人たちも「にわか」とか言わないで、
暖かく見守って欲しいなと思います。
「にわか上等」
なんて、ことをふと考えていました。
それでは!
<了>
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?