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どちらかと言うと左寄りのおっさんが似たもの同士の右寄り月刊誌をチェックしてみる

魔がさしたと言うべきか、「WILL」「HANADA」という右寄りの月刊誌10月最新号を購入した。
一体どうしたということか。
僕は右利きだけど、どちらかというと僕は左寄りだったはず。
本来、右・左で分けるのも微妙だが、どちらかというとくらいの感じ。
保守派よりはリベラルの方が心情的に近い、というのも2024年の今や難しい。

まぁ、若い頃は朝日ジャーナルを購読していて、だけどまだうっすら残っていた学内で顔をタオルで隠してヘルメットを被っていたバリバリレフティのお兄さん達とは相容れなかった。
2000年の総選挙以降は民主党に投票していたけれど、立憲民主になってからの体たらくな有様には絶望している。
そんな感じの人間です。

で、何故だか、思い出した、新聞にWILL最新号の広告が載ってたからだった。
自民党総裁選挙の行方を保守派の人たちはどう見ているのかを興味があったからだった。
だったが、WILLの編集長がワックを辞めて全く同じような雑誌を立ち上げたというHANADAも一緒に買ってみようと思ったわけだ。

WILLとHANADAの関係や詳細は詳しく書いているブログがたくさんあるのでそちらを参照ください。

2024年10月号。
定価は同じ 1,000円(本体909円)、もちろん発売日も同じ(に合わせてるだろ、絶対笑)

「WILL」が343ページ、「HANADA」が334ページ。

まずは「WILL」から。

巻頭特集らしきものは「総裁選 日本を取り戻せ!」として52ページ割かれている。
最初に総裁選立候補者からの寄稿文が2本続く。
最初は高市早苗氏の寄稿文「日本を強く豊かに」が14ページ。
(高市氏はそういえばまだ立候補宣言していなかったか?)

次に小林鷹之氏の寄稿文が7ページ。
さらにコラムが5本、対談が2本。

そういえば門田隆将氏のコラムも高市早苗推しだったし、
WILLは高市早苗推しなのは、右派系保守派雑誌としては当然か。

一方、HANADAは?
と見ると、総力大特集は「日本復活の第一歩」として71ページ。

最初の記事はこれまた立候補者の小林鷹之氏とバリバリ右のジャーナリスト櫻井よしこ氏の対談が10ページ。
他には「シンジロー vs. コバホーク 一騎打ちへ」と題したコラムなど全部で7本。

ところが総裁選については、冒頭のコバホーク氏の対談とコラム1本の2つの記事のみ。

WILLとは違って高市早苗氏の記事がなくて、むしろ小林鷹之氏推しな感じなのが面白い。

また、保守派観点からはバリバリ売国政策路線が見え隠れする小泉進次郎氏のコラム記事(コバホーク氏との一騎打ちのタイトルだが)があるのも面白い。

今回の総裁選当選暁には、父親の純一氏の郵政民営化に倣って、進次郎氏は農林中金解体狙いという噂もあるんだけど、保守派的にはそれでもいいの?と思わなくはないが。
編集長の花田氏自身は特に右も左もこだわっていないのかなぁ。
そんなことはないよな。

さらに、面白いのはどちらにも、総裁選候補者の石破茂氏については触れられていないこと。
一時は防衛大臣まで務めた議員なのに保守派雑誌として扱わないんだ、と興味深かった。
まぁ確かにいまさら面白い記事になるか?といえばちょっと賞味期限切れの感じはあるけれど。
可哀想だな、石破さん。

そうした特集に見える若干の違いあれども、ぱっと見には全体的な違いはあまり分からないかなぁ、という印象。

執筆者は被っている人がいるし、Youtubeなどでも保守派論客として出ている人も執筆者として連ねていたり、
半中国的な記事、アンチ日教組の記事、アンチLGBT推し風潮、アンチ志位和夫コラムなどなど。
うん、右だね〜という感じはある。

しかし、いちばん驚いたのは自分自身のことで、この雑誌の記事を読んでいても嫌な感じがあんまりしなかったということ。
(そもそもこの2冊を買って読んでる事自体が珍しい)

それは、自分が歳を重ねて保守なるものにシンパシーを感じてきていることもあるし、
行き過ぎた新自由主義政策でどんどん外資に国内の資産が売却されていく事について苦々しく思っていることもあるかもしれない。
そういう意味では今の自民党政権を全く認めてないぞ、というくらいのもので。

来月も買うか?と言われたら2冊ともは無いけれど、1冊だったら面白いかも、と少し思っている。

まだ特集記事のメインどころしか読んでいないので、これからコラムを全て目を通します。

<了>

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