つまずかない人生の走り方
今の私は夏の頑張りが祟ったようで、心身共に少しだけ風邪をひいてしまったようだ。
こういうときでも、仕事を休むわけにはいかないのが社会人である。
だから休まずに働いているわけだが、どうしても普段の自分のスペックをフルに活かした働き方が染みついる身としては、大したことの無い仕事でも思うように進まないことにストレスを感じる。
もちろん、仕方のないことだと頭では分かっている。
ちょっとだけ想像して欲しい。
なんでもいいのだが、あなたが利き手にケガをして一切使えない状態としよう。
普段ならば意識することなくできること、例えば、箸やナイフを使ったり、服を着替えたり、お菓子の袋を開けたり、ペットボトルの蓋を開けたり、そういうことが上手くできなくなる。
現状の私はその状態に近い。
これではストレスが溜まってしかたない。
そこで思った。
人生は止まることのないマラソンと同じだ、と。
事実、私たちの体は意図的にその場を動かなくとも、臓器は一秒たりとも止まることなく動き続けている。
もはやグレートレースだ。
様々なチェックポイントを通過しながら走り抜けるこのマラソンを最後まで悔いなく走り切るにはどうすれば良いのか?
一番良いのは、健康で特に何も考えず、他人に振り回されず我が道を好きなように走っていることだろう。
とはいえ、そういう人は一握り。
現実はそれほど甘くない。
怪我をして、病気をして、そもそも体が弱い人だっている。
それでもそれぞれの死に向かって走っているのだ。
さて、そんな過酷な人生グレートレースを走るにあたって忘れてはいけないのが、自分に合った走り方をすること。
私の場合、得意な走り種目は短~中距離だ。
そのような人間が長い距離を走るとなると、平地と登坂では走り方を極端に変えなくては最後まで走り抜けない。
平地ならば、コンスタントに無理のないタイムを刻みながら走れば良いのだが、登坂ではそうはいかない。
同じタイムで走れば、平地の倍以上の疲労でチェックポイントまで安全に走り切ることができずにリタイアする羽目になる。
だから、チェックポイントに辿り着くためには登坂の後半まではなるべく体力を温存し、チェックポイントが見えたり、坂の角度が緩やかになってからペースを上げる。
そして生来の虚弱さを鑑みても、私の得意な動き方は短~中距離。
つまり、心身の状態が良くない現状では登坂を走っている状態なので、体力を温存して少し長めに貰っている納期だけはきちんと守って仕事をしていく時期なのだ。
この切り替えができないと、時として心身が持たずに人生が詰む。
あなたの心身にはどのようは人生の走り方が合っているだろうか。
キツイと思うときほど、自分のペース配分に気を配って、自分以外の人間ができる事は全て手放してもいい。
あなたの人生はあなただけのもので、あなたの状態を正確に把握できるのも守れるのもあなたしか居ないのだから。
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