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占い屋の独り言

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生きやすくなる知恵や知識を書き留めたコラムマガジン。 幸せになるためのヒントに。
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#生き方

つまずかない人生の走り方

今の私は夏の頑張りが祟ったようで、心身共に少しだけ風邪をひいてしまったようだ。 こういうときでも、仕事を休むわけにはいかないのが社会人である。 だから休まずに働いているわけだが、どうしても普段の自分のスペックをフルに活かした働き方が染みついる身としては、大したことの無い仕事でも思うように進まないことにストレスを感じる。 もちろん、仕方のないことだと頭では分かっている。 ちょっとだけ想像して欲しい。 なんでもいいのだが、あなたが利き手にケガをして一切使えない状態としよ

自信は慢心の種

人間というものは生まれてから死ぬまで何かを学ぶものだ。 生まれて物心がつくまでは無垢ゆえに好奇心から”危険”や”群れでの生き方”を知らずに失敗したり危機に陥ったりすることもある。 だがその失敗や危機は幼く無垢ゆえと大人たちが許容し、手を差し伸べ教え導く。 ある程度、物心がついてくるとうっすらとした分別と自信が身につくため”できる”ことが楽しくなる。 実はこの時期、大人たちの信頼を少し得る時期でもあるため無謀なことをしやすい。 たとえば、階段の何段目から飛び降りることが

生きづらい人が世界を支えている

尊敬する亡き祖父の晩年の言葉「もっと楽に生きなさい」が最も心に刺さったのは、私が心を壊して寝食もできず、まともに動くことすらできない状態で涙が止まらなくなった時だった。 SNSや人のブログを読んでいると、その時のことをふと思い出すことが増えてきた。 私のような人が多いのか、はたまた世知辛い世の中がより一層辛くなったのかとぼんやり眺めている。 今となっては、大恩がある訳でも、大きな貸しがある訳でもない人やただの職場に対してなぜあれ程の義理立てをしていたのか皆目分からない。

楽になるには「足るを知る」こと

先日、Twitterのスペースで語った「足るを知る」。 一般的には、人を羨まず、今ある状況に満足できる人は心豊かで余裕をもって過ごせるという意味で使用される。 元は老子の「道徳教」の一節で「知人者智、自知者明。勝人者有力、自勝者強。知足者富、強行者有志。不失其所者久。死而不亡者壽。」に由来する。 まずは書き下し文と共に訳そう。 知人者智、自知者明。 人を知る者は智、自らを知る者は明。 (人を理解するには知恵がいる、自分を知る者は人を理解する以上の知恵を持つものだ) 勝

文字による自分自身の印象操作

相手に見られたい自分というものは、ある程度、操作出来る。 あなたは誰にどんな自分を見せたいだろうか。 私が横文字をあまり使わない理由は、東洋占術を扱う和のイメージを印象づけたいから。 東洋占術を使っている占い師がカタカナばかり文字として並べたり、西洋占術を扱う占い師が小難しい漢字ばかり並べていたらイメージに対する違和感を感じるだろう。 ならば、その違和感をとっぱらえばいい。 そして、何故そうしているのかを伝えないのがミソだ。 理由を知れば表面だけであぁそうかと納得され

陰陽説と心の動き

世界は陰と陽に大分され、そのバランスによって現状がある。 陰陽説を極大まかに説明するとそういうことだ。 陰陽は明暗、光闇だけを表しているのではない。男女、生死、栄枯盛衰など、対極の性質でありながらも隣あったパズルのピースがピタリと組み合うような関係性を表しているのである。 さて、これを占いやスピリチュアルに傾倒しやすい人の心に当てはめてみてみよう。 悩みが深くなるほどに解決策が見えず陰の気が増す。 悩みなくスムーズに物事が進むと陽の気が増す。 陰陽のバランスを考えると

「話す」は「離す」に通じる

占い屋という職業柄、お客の秘めた話を聞く事も多い。 お客としては、ディープな話でも秘匿してくれるであろう赤の他人には話しやすいのだろう。勿論、私としても外に漏らす事は無いし、話したい事は存分に話して貰う方が安心できる。 さて、秘匿したい事を話すとはどういう状態なのか? 心に留めて置くと苦しいので少しでも手放して楽になりたいという心理状態にあることが大半だ。人間というのは不思議なもので、何かを伝えるための手段、特に日常的に使用しているその手段を失うと強いストレスに晒される