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抽象化と具体化で考える(中小企業診断士二次試験の勉強から学んだこと)

季節は3月。
花粉症の自分には厳しい季節になってまいりました。

そして今回の、「自分が診断士試験の勉強で学んだこと」シリーズ。
テーマは、「抽象化と具体化で考える」です。「まだ続くんかい!!」という突込みは、なしで・・・。

中小企業診断士二次試験は、中小企業等の「事例」が与件文(A4、2~4ページ)として提示され、その事例を分析して、質問に解答するという形式で実施されます。そして、私はその解答内容に、一定の「共通した方向性」がある試験だと思っています。例えば、「新規顧客開拓のため」に「口コミを誘発する仕組みづくり」、みたいな鉄板の解答ですね。

そして、受験生時代、自分は「共通した方向性」のストックをたくさん用意して、本試験に臨んでいました。その理由は割愛しますが、雑に言うなら、解答作成の省力化のためです。

そして、そのストックをたくさん考えるのに、「過去問」が役にたちました。

例えば、「SNSを使った新規顧客開拓」みたいな成功事例が、過去問題の与件文に記載されていたとすると、それは「方向性」の一つと自分は捉えてました。ただし「SNSを使う」では使える解答が限られますから、抽象的な言葉、例えば「口コミを誘発する仕組みづくり」に置き換えて、それを解答の方向性にとり入れてました。

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そして、解答を作成する際には、それを与件文に沿って具体的な言葉に落とし込み、「凝った店内演出によりネットでの口コミを誘発し、新規の顧客獲得につなげる」とか、そんな解答を作成してました。

与件文を「抽象化」することで「方向性のストック」を増やし、実際に解答する時には「具体化」して説明する。これが今回のテーマである、「抽象化と具体化で考える」ということです。この繰り返しで、解答作成の幅が広がったと感じています。

この「抽象化」「具体化」を繰り返すことで、考える幅が広がるということは、診断士試験に限った話ではありません。

例えば、あなたが、よその部署やよその会社の業務改善の事例を聞いたとしましょう。当然、自分の部署で適応できないかと考えますよね。

ただ、事例そのままが適応できることは、あまりありません。その場合、一度、その事例を「抽象度」を上げます。作業の期間を短縮したという話なら、ECRSの何をやったのかとか、何のためにやったのかとかを、考えます。

そして、自分の組織の例と、抽象度を上げた改善事例との共通項を考えてみると、意外と適応分野が見つかったりします。

その後、実行策を考えるときは、「具体化」を進めます。何時までに、誰が、何をやるのかを明確決めます。

この「抽象化」する度合いが高ければ高いほど、適応範囲は広がります。
具体化」の度合いが高ければ高いほど、実行可能性が高くなります。

また、これに気がついたときは意識してなかったのですが、同じことはコーチングの世界でも言われています。いわゆる「チャンクアップ」と「チャンクダウン」ですね。

詳細な説明はこちらのサイトにお任せしますが、「抽象化」「具体化」を繰り返すことで、気付きを与えたり、アクションを明確にしたりと、思考は広がります。

そういう意味では、これまで書いてきた「中小企業診断士二次試験の勉強から学んだこと」というテーマそのものが、二次試験の勉強方法を一度「抽象化」して自分の中で消化し、方法論に「具体化」して業務に活かす、つまり、「抽象化と具体化で考える」ことだと言えますね。

きれいなオチに、やや自画自賛・・ww

受験生時代は、「意味があるのかな~」と考えていた診断士試験ですが、抽象化を進めることで合格後に「意外と役に立つことがある」ことに気がつくものですね。そして、これまでのこの内容、もうちょっと抽象度を高めて、診断士を目指す人、また診断士になりたての人と共有出来たらおもしろいな~と、考えていますが、それはそのうち。

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ITベンダに勤務する、中小企業診断士です。得意のITを活かしつつ、常に楽しく前向きに、中小企業の方々と一緒にいろいろ考えていきたいと思っています。