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星を掬う/町田そのこ【Drop of words】


【Drop of words】
今回紹介するのはこちらの作品です。


※本編は②へジャンプしてください。


①Drop of wordsとは?


Drop of wordsは「言葉の雫」


このマガジンでは小説を中心に本の中から、ボクの好みで「これは素晴らしい言葉だなぁ」と感じた文章を紹介します。


この世界には素敵な作家さんが数多くいらっしゃいます。


彼らによって紡ぎ出された言葉や文章が、心にぽとりと一雫落ち、じんわりとけていく。


心にとけた言葉や文章が、そっと背中を押してくれたり、ただただ寄り添ってくれたり、はたまたハッと気付かされたり。


そんな瞬間がボクは大好きで、読書が趣味になっています。


こんなに素敵な言葉を生み出す作家さんやその作品に、もっと社会の賞賛が向けられても良いのではないか?


そんな風に考えているボクが「魅力を世に伝えるために何か少しでも活動できないか?」と考え、このマガジンを創刊しました。


本文からの引用、ボクの読書感想をベースに記事を更新していく予定です。


人生を豊かにしてくれる「言葉の雫」を紹介していきますので、気になった作品はぜひ読んでみてくださいね。


※小説のストーリー紹介や考察ではなく、あくまで言葉の引用による紹介です。



②星を掬う【Drop of words】

ここに、記憶の海があるの。思い出したいものはただ掬い上げればいいって、分かってるの。でも、掬えないの。掬い方が、分からないの。
辛かった哀しかった寂しかった、痛みを理由にするのって、楽だよね。
誰かを理解できると考えるのは傲慢で、寄り添うことはときに乱暴となる。大事なのは、相手と自分の両方を守ること。相手を傷つける歩み寄りは迷惑でしかないし、自分を傷つけないと近づけない相手からは、離れること。
自分の手でやることを美徳だと思うな。寄り添いあうのを当然だと思うな。ひとにはそれぞれ人生がある。母だろうが親だろうが、子どもだろうが、侵しちゃいけないところがあるんだ
家族や親って言葉を鎖にしちゃだめよ
鎖でがんじがらめになって、泥沼でみんなで抱きあいながら沈むのが家族だっていうの?
私の人生は、最後まで私が支配するの。誰にも縛らせはしない
加害者が救われようとしちゃいけないよ。自分の勝手で詫びるなんて、もってのほかだ。被害者に求められてもいないのに赦しを乞うのは、暴力でしかないんだ
いまの母は何をどれだけ掬い取れるか分からない。ならばせめて、その手に掬い取れるものが星のようにうつくしく輝きを放つものであればいい。



③ほんのちょっとの感想文。

認知症、DV、出産、親子の関係性。

切っても切り離せない「家族」という繋がりの中で、目を背けてはならないそれぞれの壁。

他人事ではなく、自分にもいつか起こりうる問題を、どう乗り越えていくのか。

男性はもちろんですか、女性には特におすすめの作品ではないかと感じました。

最後までご覧頂きありがとうございました!

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