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エンタメを浴びる日々の日記(5/30から6/2)

日記だけを集めて販売する本屋があるなら、日記を売ってみようと思いました。そして、お仕事用じゃない、浮かんできた雑な言葉を書き残していきたい。
その日、摂取したエンターテインメントと気持ちを残していこうと思います。

2024/05/30 米津玄師「毎日」

米津玄師「毎日」を聞く。

ここ最近の一日を消費している感覚とフィットしてよかった。
軽やかで、なげやりで、切実で、必死で

40すぎて、一日は「積み上げる」よりも「消滅する」って感じになってきた。日々、期待して、絶望して、がっかりする。
「クソボケナス」っていいよね。毎晩、こんな感じで脳内で叫んでる。
でも、いい歳して、なにかを獲得できるはず、とやはり期待する。

月曜〜日曜をドラマチックに歌えるのすごいなって。
缶コーヒーのCMソングなのね。どうしたら、こんなにクライアントに寄り添いつつも、共感を生む作詞ができるんだ。なんなんだ。

2024/05/31 TVドラマ「ワンダーウォール」

NHKオンデマンド最終日(でも、たぶん延長する)
念願の渡辺あや脚本「ワンダーウォール」を見る。配信もなくて、DVDも販売してなくて、TVドラマ版はNHKオンデマンドでしか観られない。
私、京大吉田寮に憧れがある。

「1989年、ベルリンの壁崩壊、境界線としての壁は世界に16しかなかった。2018年現在、建設中のものも含めると65に増えている」からの、大学の自治寮と学生課との静かな民主的な攻防。
学生課が壁を作ったことから関係性は変化して、
明らかな拒絶、空気扱い…
仲間からの冷笑、
対話ってなんなん。めんどい。

大人だから大学側も、教員側も、学生側の立場も、わかる。わかるけども、誰かを理解するたびに突きつけられている。
個の望みを推し進めることで、損なわれる組織の益。
数値化しやすい誰かの大きな利益と、個の暮らしは同列に比較できるのか。

声を上げ続けることの虚しさよ、
わかってる、でも否定してはいけない。
声をあげることをやめるのを待っている大きな存在もいる。

その構造は、確実に今も各地で発生している。

冒頭の「その時、恋が始まった ちがった それでもこれはラブストーリーだ」
観終わったときに、わかる。この恋を大切にしてはいけないのだろうか。寮生はみんな恋をしている。

アンメット出演中の岡山天音(綾野先生)、若葉竜也(三瓶先生)も出てる。でも、若葉竜也わかんない。最後にめっちゃいいけども。

2024/06/01 アニメ「ぼっち・ざ・ろっく!」

引き続き、朝ドラ「虎に翼」に夢中です。
その脚本家吉田恵里香さんの過去作ということで観ました。
私、女子高生が集まる日常系アニメが甚く苦手で。
アニメ好きだけどずっと遠巻きにしてた。そのジャンルの走りは「けいおん!」なんだろうけど、観ながら「楽しい…? でも、なんかつらい」ってずっとヒリヒリしてた。
その後、立て続けにそういうアニメが量産されて、もう無理ってなった。

共通して観た後につらくなるのが
「女(の子)は、こんなにバカで愚かであることが求められるの?」ってこと。
おおむね中学〜高校を舞台にしてるのに、
当時のアニメの中では
掛け算ができない、
Thank youを知らない、
もうなんやかんやで背筋がヒヤッとすることばかり。
それを世の中の大多数がみんな「かわいい」「癒やされる」「ずっとみていたい」と享受している。

グロい、なによりしんどい。
だから、ラブライブ!!もゆるキャンもまだ見てないし、怖いのだ。

でも、「虎に翼」の脚本家なら見られるかなって。
みはじめたら一気に12話見終わった。
アニメ的な誇張はあっても、不快感はなかった。
ちょうどよいアニメ的なギャグ演出。
主人公はきちんと努力しているけど、ぼっちだからすれ違ってしまう。空回りする。登場人物のみんなに共感もできるし、ほどよいおバカさもチャーミング。
誰もがちょっと弱くて、感情移入できる瞬間がある。
「虎に翼」というよりは、ドラマ「恋せぬふたり」に近いかな。
少し苦手を克服できた気がする。

2024/06/02 TVドラマ「船を編む」

6/1『星の王子さま』専門の移動販売ショップLibrairie B612をみんなの一箱図書館さかいめにお招きして、移動販売車のお披露目会を実施。小さな穏やかな会で申し訳ないやら、でも二人が笑顔でいてくれてうれしかった。

TVドラマ「船を編む」のキーとして『星の王子さま』がでてくると教えてくれたのは、まさにLibrairie B612の都路さん。
友人からも評判のよさを聞いていたので「舟を編む」を観る…が、正直、お仕事ものドラマが苦手。というか連続ドラマを観る環境にいなかったので、シリーズものを続けてみることが苦手。
3、4話まで感情移入できずにモタつく。

その中で、主人公の岸辺みどりが言葉に違和感を持つものの、言語化できずにのみこもうとした時に上司の馬締が言った言葉

「今あなたのなかに灯っているのはあなたが言葉にしてくれないと消えてしまう光」

そうなのだ。
日々の暮らしの中でいくつもの発見や違和感をみつけながらも「後で…」「いつかね」と先送りしているうちに、流れ流され、見失った感覚がたくさんある。それをせめて拾い集めたいと思い、今日記を書いてます。気持ちと作品がリンクした日。


静岡県東部で執筆・編集業をしています。みなさんからのスキが励みになります!