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【声劇】ひらひらり【朗読】

☆所要時間:約2分
☆人数:1人用
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ひらり  ひらひら
ひらひらり

梅の花びら
ひらひらり

冬が終わって
春が来た

いつの間にやら日が伸びて

コートを羽織らない日も増えて

風にそよぐ菜の花の黄色に
口元が  弛(ゆる)んだのです


ひらり  ひらひら
ひらひらり

河津桜(かわづざくら)が
ひらひらり


そこここに
目に眩(まぶ)しく映りこむ濃いピンクは

遠く離れた
あなたからの便(たよ)りのようでした



きらり きらきら
きらきらり

固い冬芽(ふゆめ)も柔らかに

もう次期
花も開くでしょう



あなたが見上げる桜の花は

幾重(いくえ)の花びらでしょうか

私が見上げる桜の花は

きっと  あなたよりも
先に見頃を迎えるはずだから

風に乗って届けましょう

声と一緒に届けましょう



ひらり  ひらひら
ひらひらり

舞い散ることを恐れずに
最後の一夜まで
舞い踊らん

End


〜マコのひとりごと〜

フリーBGMの「ひらひらり」という曲が大好きで、その曲に当てて書きました。

優しくて、どこか切なくて、とても素敵な曲です。

この曲をBGMにした名作台本たちと、声劇で涙した思い出は忘れられません。

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