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お弁当から、感じるらしい……。


サッカー少年は部活の朝練があるから、毎朝のお弁当作りのスタートも早めで大変だ。

息子のお弁当は、「おかず」に「ご飯ジャー」、「スープジャー」の3種類が定番。今は保温性能が優れているジャーがあるので、ほかほかご飯や熱いスープが飲めるのっていいよね。
小学校時代から、氷点下にもなる真冬にサッカーをし、またそれを応援したり観戦した自分の経験から、お弁当については「保温の鬼」と化した私なのである。うっかり冷たいお茶と冷たいオニギリを子どもに食べさせて、腹痛でプレーができなかったこともあるからね……。
なので胃腸を冷やしがちな我が家は「ジャー」様さま、なのである。温かいと消化力も上がるし、何より物理的に温まるしね。


さて保温の鬼についてはさておき。
最近、気がついたことなのだけれども。珍しく「今日のお弁当のアレ、美味しかった」と息子が言い出すメニューは、たいてい私が手をかけてちゃんと作ったものなのだ。
いや、「たいてい」ではなかった。ちゃんと作ったもの「しか」ない。
そう。「しか」なのだ。「only」だ。

万が一、私が寝坊したり体調を崩したときなどのために、冷凍食品などのフリーズものをストックしてあるのだが、おかずに隙間ができたときなどにも、冷凍食品を入れて空間を埋めてたりしている。
そのとき、たとえ隙間空間に大好物のカラアゲを入れようとも。ハンバーグ、コロッケ、シュウマイなど、男子中学生が好きなおかずランキングトップ5内であろうものを入れたとしても。なぜかそれが冷凍食品だと、彼はお褒めくださらない。
ちなみに私も試食しているが、最近の冷凍食品は本気で美味しいよね。昔のようなザ・冷凍食品、でもない。しかも国産、無添加、減農薬にこだわる宅配会社の冷凍食品なので、変なものとか入ってないし……。そんなに舌が肥えた息子だとは思わないのだけれど……。

なぜか、褒められるのは「ちゃんと作ったもの」。
ううむ。料理に込められた「気」とか「愛」とかが違うんだろうか。

でも、それってあるのかもしれない。
気持ちが入ったメールと、空々しく感じるメールとかってあるじゃない? そんなふうに、もしかするとどんなに好物でも、やっぱりハートが入ってないとどこかでわかってしまうものなのかもしれない。
お弁当って、それ自体が大事なコミュニケーションツールなんだなぁ。

たとえもし学校で軽くイジられたとしても、教室の中でふと思春期特有の孤独にさいなまれたとしても、渾身のギャグがダダ滑りした後でも、お弁当がふっと気持ちを和らげてくれるといいなぁと思う。一人じゃないな、って思ってくれたらいいと思う。
もうお弁当とかでしか、伝える手段が少なくなっているのに、涙。間接的すぎる……。昔はストレートに「大好きー」とか「ハグしようー」とかできたのによう。


まぁ、ですので。時短メニューでも、昨日の残りのアレンジであろうとも。工場で流れ作業で作られたものではなく、私が心を込めたものを「極力」出そうと思った次第である。ええ、「極力」です。無理はしない。



ここまで読んでくれただけで、うれしいです! ありがとうございました❤️