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"遊びじゃない"イチローが見せた真剣勝負(20231121 高校野球女子選抜×イチロー選抜 KOBE CHIBEN)

子供の時、憧れのヒーローだった

イチロー

現役時代を生で見ることができなかったが

今日初めて彼のプレーを見ることができて、とても幸せだった。

2021年12月に「女子高校野球選抜強化プログラム」の一環として高校野球女子選抜との対戦が実現。

今年で3回目を迎えた。

最近はあらゆる高校に訪れ、野球部の指導を行っている。

選手にとってはたまらないことだろう。
俺も教えてもらいたかったわ笑

学生の指導に力を入れている彼の姿は本当にすごいと思う。

日米通算4367安打

2000本安打を2度達成している彼からの指導は、高校野球部の監督にとっても新たな発見が生まれるはずだ。

イチロー旭川東高校を訪れた際、

唯一の女子選手、中山志輝さんからこのような質問が飛んだ。

©TBS

バッティングで自分の感覚は大事にしたほうがいいですか?
先生に言われたりするんですけど・・・しっくり来なければ、やらなくてもいい?


これに対し、イチローの回答は

一度やってみる、しばらくやってみる。

それで違うなって自分なりに答えを出したならそれはもう捨てていい。

コーチの言うことを毎年聞いて自分の形を変えてたら、何が何だか分からなくなっちゃうから、しっかりした自分の形は、確固たるものをまず作る。

さすがだなと思った。

自分が野球をしていた時は

指導者の言うことを進んで聞いていた。

しかし、色々な方からのアドバイスにより、自分を見失い、かえって不調に繋がることもあった。

それではダメ。

やはり自分を持たないといけない。

十人十色のアドバイスから自分に合うものを取捨選択する。

なんでも人の言うことを聞くだけでなく

自分で考える

野球に限らず、全てにおいてこれに尽きるんだなと

©Full-Count

今日の試合

イチローはガチだった。

2年連続の出場となった松坂大輔、KOBE CHIBENのメンバーもこの日に向けて準備を重ねた。

©スポーツニッポン

印象的だったシーンがイチローの第一打席

打った打球はファーストに転がる。

イチローは全力疾走で駆け抜ける。

ファーストが少し深めに守っていたため、間一髪のタイミングとなった。

結果はアウトになったが、

本気で点を取りに行く、勝ちに行く姿が見受けられた。

相手をリスペクトしているからだろう。

手を抜いたりは一切しない。

全力プレーはイチローから、松坂を含む他のメンバーへ徹底しているように感じた。

©スポーツ報知

相手の高校女子選抜チームもイチローの姿を見て

この試合は親善試合じゃない、ガチの勝負

とより一層気合が入ったはずだ。

”大人げない”という言葉があるが

抜いたプレーをした方が”大人げない”

と感じる。

イチローは試合後こうコメントした

「投げる、走る、打つ。いろんな練習をしてきた。でも打ってから走る練習をしてなかった。また鍛えたい」

試合を通して何がいけなかったかを分析し、練習して克服する。

50歳になっても、まだまだ成長を望む姿に感銘を受けた。

打ってから走る練習という発想は、おそらくほとんどの人がすぐに浮かばないだろう。

©デイリースポーツ

彼女たちもイチロー選手のプレーを見て多くのことを学んだはずだ。

「イチロー選手うまかったなあ」

ではその日の自分を超えられない

「イチロー選手から打てなかった、じゃあ自分に何が足りなかったのか考えて、次こそは打つ」

こうした発想が一流選手への近道になる。

自分も非常に勉強になった一日だった。

©スポーツ報知


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