【17 March】 ロンドンの状況。

2月があっという間に過ぎて、春の気配を感じ始めるとともにコロナウィルスの騒ぎも本格化してきた。

3週間ほど前からすでにマスクやサニタイザーは売り切れ状態、先週あたりから、スーパーから物が消えはじめた。まずはトイレットロール、そしてパスタや米、卵に冷凍食品も。ネットスーパーはパンクして、Amazonも通常配送を止めるとか。これまでマスクをしている人なんて滅多にいなかったけれど、いまは街に出るとちらほら見かける。ビニルのグローブをはめている人なんかも。握手やハグがわりにヒジで小突きあう挨拶が普通になった。


日々状況が変化する。先週末にフランスとスペインが外出禁止令を出して、月曜にはフランスがロックダウンを決めた。木曜から出入国禁止になるそうだ。クラスメイトのフレンチマダムが、パリ在住の娘さんから送られてきた写真を見せてくれた。そこには窓の外にずらりと並ぶ軍事車が。人々が不要な外出をしないよう、街の警備にあたっているという。そして2週間、家賃や税や公共料金を無料にするという政策、素晴らしい。「そのために税金を払っているんだから」と当たり前にフレンチマダムは言い、その当然のことが叶わない国があるんですよ・・・とがっかりする私。

イギリスは独自の政策をとっていて、小中学校は通常通り。大学やカレッジの状況はそれぞれ。仕事は通常通りだったりリモートワークだったり。フリーランスや非常勤の人たちはいくつか仕事がなくなったと肩を落としている。日に日に注意喚起は大きくなり、私も金曜に予定していた外食がキャンセルに。メンバーの一人がそれっぽい症状らしく自宅待機中。あらためて事態の広がりを実感する。

どこの国も同じだろうけど、周りには「あまりネガティブにならないで」と言う人もいれば「学校も仕事も全部ストップさせるべきだ」と言う人もいて、姿勢はそれぞれだけど話題はそのことに集中している。quarantine(隔離), immune(免疫)とかすっかり覚えてしまった。

不安定な状況だけれど、10年前の震災後に学んだように、過剰な不安は抱かず、日々できることを行い、笑いや美しいと感じる心を大切に過ごしたいと思う。朝晩は白湯を飲み、手洗いを徹底し、少しでも心地よくいられるようにする。好きな香りを焚いたり、湯たんぽで温もったり。些細なようで、大きなことだ。

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最後に全然関係のない余談だけれど、あんバターが食べたいと思っていたら、友人がなんと手作り餡子をくれた。あとは大好きなフォトグラファーと街でばったり再会したり、最近は嬉しい偶然が多い。

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