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ウデヘ族のシャーマン宅へアイヌによく似たロシアの民族(続き10)

農場を後にした私たちはロシアの先住民族であるウデヘ族のシャーマンの方が住んでいるチェグエフカという村にバスで向かった
この方は私の高校に視察に訪れていた方の一人で面識があったため会えるのを楽しみにしていた人の一人だった

村までの道はガタガタの悪路で運転手さんはよく迷わないなと思うくらい森の中を進む感じだ



十勝のような何もない草原が続く


舗装されていない林道を進む

途中ヤギの群れがいた、誰かが飼っているのだろうか

観光バスが通るような道が続き、気付くと川の中までバスで進む
生まれて初めて川をバスで渡った


林道に入ってから30分ほど進んだだろうか
やっとシャーマンの方が住んでいる家に到着した
森に囲まれたいかにも自然とともに暮らしてきたという風体の家で家の前ではシャーマンの方が待っていてくださっていた

ロシアにはたくさんの先住民族の方が暮らしていた
知っての通りロシアの冬は気温が-30度を超すこともある
彼女らはその厳しい自然の中で、自然をうまく利用し子孫に伝えながら生き抜いてきた
今、「ゴールデンカムイ」というアイヌの少女が登場する漫画が人気だが、彼女たちの生活や自然に対する接し方はアイヌ民族のそれととても似ている
(民族衣装もなんとなくアイヌ工芸を連想させる)

彼女はシャーマンという自然と会話することで物事を決めたり、その年の天候などを知り、他の人たちに伝えたりすることができる特別な役割をしている人物である
ウデヘ族もそのほとんどが都会に出ていってしまったためこのような民族の伝統や知恵を受け継げる人は年々減ってしまっている

彼女の家の横には川が流れていて、こんなひざ下ぐらいしかなさそうな川でも鮭が遡上してくるそうだ
彼女とはもう少しゆっくり話したかったのだが、その日の宿泊先であるアルセニエフ市へと向かうことになった

このアルセニエフで私がロシア語を習い、ロシアへと人生を向かわせた家族と出会うこととなった

続く

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