見出し画像

カニクリームコロッケと人生初の食レポ

わたしはもしかしたら何気にカニクリームコロッケが好きかもしれない。というよりも、見かけるとノスタルジックな気持ちになって、ついハイボールと一緒に頼んでしまう。

写真のカニクリームコロッケは吉池食堂にて。

普段は忘れているけど、ふと目にした時になぜか頼んでしまう。そして普段忘れているので「どうやって衣をつけているんだろう?」と毎回疑問に思ってそして解決しないまま、またカニクリームコロッケの存在を忘れてしまう。とても不思議な存在。

わたしがカニクリームコロッケと初めて出会ったのは、たぶん幼稚園の頃でした。

小さい頃から不注意オブ不注意だったわたしはある日のお昼休み、持参したお弁当を床に落としてぶちまけ、先生が分けてくれたのが後にカニクリームコロッケと知るそれでした。

幼稚園児のわたしはとてもお気に召したようです。(余談ですが他にも鉄棒の前回りの途中で降り方がわからなくなって前にも後ろにも行けずおでこから着地して打撲したり、のぼり棒に上ったものの降り方がわからなくなって救助されたり、天性の見切り発車を既に発揮していた。)

家に帰ってからそれをまた食べたくて、当時のわたしは「マヨネーズみたいなやつが入っている」と家族に一生懸命訴えました。

正しく伝わったかどうかは定かではないけれど、白くて柔らかいから、食感に関してはいいセンスじゃない?

何かを表現する際に、既にあるものと別の言葉を使って伝えることは、歌詞を書く上でも非常に大事ですね。シンガーソングライターの片鱗が見えます。

小さな頃は偏食で、マヨネーズも嫌いなものの中のひとつだったので本当にマヨネーズなはずはなく、普段の生活の中で食したことのない何かを食べたということは伝えられたんじゃないかと思う。記憶にある限り人生初めての食レポ

その後どうやって自分も家族も認識したか全然覚えていないけれど、カニクリームコロッケを見かけるとノスタルジックになるのは、地元にいた頃の懐かしさと同時に、みんなの前でお弁当をぶちまけた時の情けなさ、思っていることが大人にうまく伝わらないもどかしさなどが蘇っているのかもしれない。そしてハイボールでその時の無念を流し込む。

レストランで出てくるようなさくさくボリューミーなのもいいけど、書いているうちに、お弁当に入れるような冷凍食品のカニクリームコロッケが久しぶりに食べたくなった。


この記事が参加している募集

自己紹介

頂いたサポートは日々の取り組みに大事に充てさせて頂き、皆様に作品や活動で還元できるようにがんばりマス!