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推し続けていたらパリにいた
推しの話。
人であれモノやブランドであれ、推しはいい。
推しがいるだけで人生が豊かになる。
数年前、婚約相手と別れ密かに貯めていたウエディング資金を推しに使い切ろうと考えていた矢先、推しの多い友達から「槇ちゃんパリに行かない?」とお誘いがあった。
私の推している香水メゾンの本店はパリ、彼女の推しはパリ公演だったのでどうせなら両方行ってしまえ!と即決だった。
パリには以前からいつか行きたいと思っていたが、そのいつかに具体性を持たせ行動して本当に良かったな とこうして遠くへ行けなくなってしまったコロナ禍の今はじんわり思う。
彼女との付き合いは短いのだが、その時の熱量や気持ちがピッタリと一致していたので旅行中も思い切り楽しめた。
ツアーを組まず、NAVITIMEフランスを駆使してメトロを乗り継ぎ目的地へガシガシ進む。
宿泊先は日本人女性オーナーが営む女性専用ゲストハウスを利用した。
治安の良い街にあるアパルトマンでの生活は、気負わず心地よく過ごせた。
オーナーオススメのビストロへ出かけたり、近所のスーパーやパン屋で食材を調達し、朝から晩までその土地らしい食事を楽しんだ。
ルームメイトも大抵の人が礼儀正しく気立がよく、皆様々な目的で旅に出ているため話を聞くのも楽しかった。
真夏のパリ中心地は蒸し暑く、路地裏にちょいと怪しげな男たちがたむろしていたり、路上駐車とクラクションの嵐だったりお洒落なイメージよりは熱気と活気に溢れた多国籍文化な街という印象が強かった。
美しいブティックやパティスリーの狭間にそういう強いパワーが蠢いているところが逆に心地よかったのだ。
推している香水メゾンの本店は日本店よりカジュアルで、だからこそ両国の香水における発信の違いを知ることができて楽しかった。
推しメゾンの香水を身に纏う時、発祥地に足を運ぶことのできた自由さや贅沢をゆっくり噛み締めている。
いのち短し推し活せよ乙女。
推しは推せるうちに、推しまくるのだ。
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