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初めて髪を切りに行った日のことを思い出した

PR、ライターをしています。LUCIRTE

先日、とても久しぶりに美容室に髪を切りに行きました。どれくらい久しぶりかというと、今年入ってすぐの私の誕生日以来…。もう少し伸ばしてから落ち着く長さに切ろうかな、と思ったり、夏は結べる長さじゃないと暑いし…などいろいろ思ってのことですが、要は美容にあまり興味がないため美容室に行くのが億劫なんです。

でも、今回久々に行ったら、「いいね美容室!もう少し頻繁に行こう」と思えました。そんな経緯をちょっと。

足が遠のくとどんどん遠のく美容室

もともと美容室はあまり好きではありませんでした。美容師さんに勝手に気を遣って、勝手に疲れて、美容師さんのせいにして店を代えても代えても、疲れずに髪を扱ってもらえる場所が見つからないまま、この年齢。

海外に住んでいたときの美容室事情はそれはそれは大変でしたが、いつかは行かなきゃだめなので異なるタイプのお店に果敢にチャレンジ。中国の人のお店や現地のチェーン店など。今でも笑えるくらいあり得ない体験の一つも美容室で起こりました。(その話は今日はおいておいて)

美容室が苦手で長い期間行かないと、あまりにも髪型がぐちゃぐちゃで恥ずかしくてさらに行きにくくなるという悪循環。お洒落すぎるお店は無理、お客さんの年齢層は若すぎないか、お客さんはできれば女性だけ、もしくは女性多め、狭すぎず広すぎない、電車に乗らなくても行けるところにある、高すぎない、となると大体限られてきます。

が、ここ3年で近所の美容室5つをお試し。どこも決め手になるところがなく、できれば次回は違うところに行きたい…と思って毎回違うお店に行っていました。

違うお店を探すのもまた面倒くさくて、また行かない…。

丁寧に扱われることの嬉しさ

だったのですが、条件に当てはまる近所のお店がもうあまりなくなったということもあり、今回は前回と同じお店に行きました。

伸ばしっぱなしの中途半端な髪の毛で、シャンプー、トリートメント、カット&ブローという最小限のサービスを予約。お店側にしてみると面白いお客ではないと思うので、なんとなく肩身が狭く、落ち着かない!週末ということもあり、お客さんはどんどん入ってくるのですが、皆「え、まだ切ったり染めたりしなくていいよね?」と思うくらいきれいな人たちばっかり…。

ちゃちゃっと切っちゃってください。という気分なので、長さくらいしか要望を伝えなかったのです。

にもかかわらずめちゃくちゃ丁寧にシャンプーしてくれて、何度も揃えながら時間をかけて切ってくれて、頭皮や髪にいろいろ付けてくれて、ドライヤーは二人がかりだし、ヘアアイロンで巻いてまでくれて…。

おまけに。髪質がいいと褒めてくれました。(安いシャンプーしか使っていないのに)

いいところじゃないですか?!美容室!

フッカフカのソファーみたいな椅子で、いい香りのシャンプーとトリートメントに包まれ、絶妙に優しくお湯が沸きだしてくるシャワーで、つるつるの指で髪を洗ってもらっているときに、ふと、初めて髪を切りに行った日のことを思い出しました。

初めて親以外に髪を切ってもらった日

子供の頃いつも父が私の髪を切ってくれていました。いっつも同じ髪型で。よく言うとボブ(かな?微妙)、悪く言うとおかっぱなのですが、彼は「マッシュルームカット」と言っていました。

後ろをちょっと丸くするのが、父の拘りだったようです。おかっぱを一捻りしてたということでしょうか。

何の疑問も持たずに、毎回マッシュルームカットにしてもらっていたのですが、小学5年生のときに「りぼん」を読み始めて(「なかよし」だったっけ?)、世の中にはいろんな髪型があることを知りました。(学校にもいろんな髪型の子がいたはずですが…)

それで急に「マッシュルームカット」が嫌になり、でも父親に好きな髪型を注文してその通りに切ってくれるわけはないと思い、人生で初めて私は髪を切ってもらいに行くことにしました。

家の一番近くにあった髪を切ってもらえる場所は、おじさんが一人でやっている古びた理髪店。小学5年生の私は、お小遣いを握りしめ、「りぼん」の切り抜きを持って、「この髪型にしてください」と言いました。

めちゃくちゃ緊張したのを覚えています。

おじさんは「これは漫画だから、この通りにはならないよ」と言ったけれど、当時の写真を見ると、おじさんはかなり頑張ってくれた方だと思います。さすがプロ。ほんとは男性客しか受けていなかったはず。

その日私は「マッシュルームカット」からレイヤーがいっぱい入った「ショート」へ。

先日と同じように、理髪店のおじさんもまず髪を洗ってくれました。

洗面台みたいなところで、あおむけで緊張していたら、頭が重すぎて動かせなかったらしく

「もうちょっと力抜いて~」みたいなことを言われた気がします。

特に良い香りも、おじさんの指の感触も印象に残っていません。

が、店を出るときに「マッシュルームカット」を卒業できたのが、ひたすら嬉しく誇らしかった。(父には申し訳ない)なんか、店のドアを開けて外に出た瞬間、新しい風が自分を吹き抜けた感覚。

その理髪店には戻らなかったけれど、そこから私は「ただ髪が伸びたから切る」のではなく、「したい髪型にするために切る」という楽しみを知ったのでした。

すっかり忘れてた、あのワクワク感。イメチェンという冒険の楽しさ。

なんて思い出しながら、長さしかオーダーしない私。

すっきりはしているし、さっきまでよりお洒落だけど、新しい私とまではやっぱりいかない。

で、家に帰ってから気が付きました。唯一オーダーしたのは長さだったのですが、

「頼んだより大分短く切ってるやんっ」(肩すれすれと言ったのに、顎ライン)

どーせ、なかなか来ないんだからと半年後を想定して短く切ってくれたのでしょうか…。













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