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㊶ジョセフィン・ベーカーのシンクロニシティ

ここのところ、なぜか私のもとに、
ジョセフィン・ベーカーのキーワードが沢山来ていました。

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メインに扱っているアクセサリー作家リア・スタンの
ジョセフィン・ベーカーのブローチに
お客様からリクエストが入ったり、
以前買ってくださった方がこのブローチのイヤリングの部分が取れてしまい
ご連絡くださったり、

はたまた、何気なく手にした本の序章のエディット・ピアフの次に
ジョセフィン・ベーカーの波乱万丈の人生が書かれていたり・・・

そんなところに、数日前、
知人友人からジョセフィンがパンテオンに埋葬されることになったというニュースが。

以下は、主にパリに住む夫の元同僚Obataさんがくださった情報や
ニュース等をまとめたものです。
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 マクロン大統領により「黒いヴィーナス」として一世を風靡したジョセフィン・ベーカー(1906-1975年)のパンテオン入りが決定された。

黒人女性としては初めて。

パリ5区のソルボンヌ近くにあるパンテオンはフランスに貢献した偉大な人を祀る殿堂で、世界的に知られる過去の偉人たちがその地下室の霊廟に眠る。
パンテオン埋葬はフランスで最高の栄誉となる。

女性では他に科学者のマリー・キュリー等。

ジョセフィン・ベーカーJosephine Baker、
その名は1、2世代前の人達には
「裸の踊り子」として広く知られた女性。
腰の周りにバナナをぶら下げた格好での裸踊りの姿はあまりにも有名。

その人生は波乱に満ちている。

ユダヤ系スペイン人とアフリカ系のアメリカ人の洗濯女の間の私生児としてセントルイスで生まれる。
貧しい環境の中から、16歳でダンサーとしてデビュー。

禁酒法下のアメリカから「狂乱のパリ」に移り、人気を博す。
彼女の踊る姿は、「黒いヴィーナス」と讃えられ
かの文豪ヘミングウェイをも感嘆、魅了させる。

その後、
第二次大戦中のレジスタンス運動
(秘密情報部活動、飛行士免許も取得して
「自由フランス」の中尉にまで昇格、レジオンドヌール勲章授与)、

人種差別撤廃運動、アメリカ黒人の公民権運動支援、
12人の孤児の養子育て、
モナコ后妃グレース・ケリーとの交際(死後モナコの墓地に眠る)、
6度の離婚・結婚を繰り返した穏やかとはほど多い私生活。


1937年にフランス国籍取得。

マクロン大統領はパンテオン殿堂入りの決断理由は、

「彼女が与えたグローバルな教訓、

それは自発的な解放、自由の征服であり、
永遠でユニバーサルなフランスの絶対的選択であり、
フランスの過去との和解、人種的な和解を期待するものである」

としている。

この、マクロンの決断に対して、国民は多いに意外性を感じているところだが、
概ね賛成なるも、特に知識人層からの反対意見も強いようだ。

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先週ご紹介させていただいたリア・スタン紹介冊子にもジョセフィン・ベーカーの記述があります。

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”The Josephine Baker story”

ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%AA%E3%83%81%E3%83%A3%E3%83%BC%E3%83%89%E3%83%BB%E3%82%BB%E3%83%A9

こんな映画もあったのですね。

個人的には、著名な思想家や科学者と並んで埋葬されて
ジョセフィンは居心地よいのかしら、と首をかしげてしまいます。

その時その時を情熱的に生ききり、思いが千々に乱れることこそあっても、
死後の栄誉など気にもかけていないのでは。

パンテオンよりモナコの墓地で、
心友であったグレース・ケリーの近くで穏やかに眠っていたかったでしょうにね。(笑)

というわけで、今日はオマージュとしてジョセフィンのブローチをつけて外出することにします。

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