(73)遠くて近い国 ベルギー その2 DINANTディナン サクソフォン発祥の地
ベルギーで訪れたことがあるのは、
首都ブリュッセル、
北のヴェニスと言われるブルージュ、
欧州第2の貿易港アントワープ、
先週もご紹介したワーテルロー、そして今回ご紹介するDinantディナンです。
ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%87%E3%82%A3%E3%83%8A%E3%83%B3_(%E3%83%99%E3%83%AB%E3%82%AE%E3%83%BC)
確かいつもの旅のメンバーで、ブリュッセル近郊を車で周った時に立ち寄ったと記憶しています。
ディナンはサクソフォンを発明した楽器製造者アドルフ・サックスの出身地です。
銅や真鍮の加工で知られた町でもあり、アドルフの父親も楽器製造者だったので、サクソフォンはここで生まれるべくして生まれたとも言えます。
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古い建物も多く、歴史の中で数々の戦いの場となってきた土地ですが、ムーズ川にかかる橋には写真のようなサクソフォンのカラフルな像が並べられていて、全体的に明るいポップな印象でした。
通りや店のいたるところにサクソフォンのオブジェが置かれ、その発祥地であることがアピールされています。
ブリュッセルから電車でも1時間半ほど、日帰り旅行を楽しめるお勧めの場所です。
この時もオジサン3人と私紅一点でドライブ。
考えたら欧州旅行は、夫とその友人達の中に私一人女性という旅がほとんどだったかもしれません。
かといって、特に気を遣われることもなく、後部座席で寝たい時は爆睡もできましたし、私にとっては気楽なスタイルです。
本当は、私がもっと細やかに気を遣わなくてはいけなかったのかもしれませんが(笑)
珈琲休憩に入ったカフェの天井にもサクソフォンのオブジェが。
この断崖絶壁の地形と、ランドマークである玉ねぎ形ドームのノートルダム寺院でも有名です。
第一次世界大戦当時、ドイツ軍侵入を阻止したド・ゴール将軍と握手をしてみました。
ご一緒したOさんは去年亡くなられ、そういえばこの旅でお会いしたのが最後だったと思い至りました。
パリでもアルジェリアでも一緒に仕事をした、夫にとっては長年の戦友のような存在でした。
コロナ禍で、彼のお見舞いにもパリでの葬儀にも参列できなかった夫の落胆ぶりはかなりのものでした。
あの快活で、細やかな心配りの彼と、ベルギー・ビールのグラスを傾けることはもうできないと思うと、私も寂しさがこみ上げてきます。
ディナンの街並みとOさんの笑顔はセットで私の中にアーカイブされています。