トッモの課題点を探してみるの巻
前回、自身の成績を読み解き、「下振れ」の課題解決になればと戒め記事を書きました。
そした友達(以下、トッモ)からこんなコメントが来ました。
ここは景気よく「出来らぁ!!」といいたいところですが、実際暇じゃないとできないので適当に返しました。が、このトッモ、実は雀聖2です。元ですが。身内では一番段位が上で、実際に強いです。
ですが、残念なことに残酷にも今は雀豪2。わたくしと一緒でございます。なぜここまで降段してしまったのか。ちょいちょい観戦してはなぜ?と思いつつ今になったので、ちょうどいいので少しデータを抽出してみます。
雀風
ちなみにトッモの雀風はいわゆる「守備型」です。推しがRMU代表・Mリーグ渋谷ABEMAS所属の多井隆晴プロなことも影響しています。比較的安牌になる字牌は残す、門前手役派、遠い仕掛けはほぼしない、鳴いたときは聴牌かだいたいドラ2以上と押し引きのバランスが良く、同卓すると常に神経を使わされるタイプです。
そういう雀風はあまりブレがないように思います。大きな負けは続かず、小さな勝ちをコツコツと積み上げるスタイルなので、長期的に段位は上がるはずです。
ですが負ける。ループならまだしも2つ以上段位が落ちている。てことは何かしら原因があるはずなので見ていきましょう。
ポイント推移
玉金ループは一度だけ。けど150戦前後ですぐに雀豪1に復帰、そこから250戦ほどで雀聖1になっています。が、その後雀聖2に上がった直後急降下して降段。雀聖1でシーソーゲーム後また急降下して一気に雀豪2になる手前までポイントを減らしています。なんとか持ち直して今度は雀聖2になる手前までポイントを稼ぎますがまた急降下して降段。聖豪ループに陥り、ついには雀豪2で停滞といった具合です。
やはり雀聖は1ラスでの下降速度がエグいですね。雀聖2では耐え忍んではいますが、およそ100半荘でほぼ降段ラインに来ています。
雀聖2への昇段ラインに入ってからの暴落。昇段ラインに乗った対局は観戦しており、これは雀聖2に戻るなって思ってしばらくみていなかったら気付いたら雀豪3になっていました。その後はなんとか雀聖1に戻していましたが、それでもラス連がきっかけで負の風が吹き雀豪2の世界へ。
ある人は言いました。麻雀には流れはないけど風はあると。正しくそれです。特に悪風はかなり強風です。『アンハッピーセット』なんて試練になりません。麻雀は確率とパズルのゲーム性で、そこに運が重なりつつ競争を行わないといけませんが、そういうこともあって然るべきでもかなり心に来ます。他人事とは思えない。なんなん。
各平均値の解釈
次は雀魂牌譜屋より各成績の平均値を確認していましょう。
赤太字は平均よりもいいと思われる数値、青太字は改善の余地ありと判断した数値、黒太字はどちらとも言えないが成績には影響しそうな数値です。
放銃率
守備的なだけあって放銃率は低めです。本人曰く11%は切りたい。ですが、低すぎても問題が残るので、ここは立直放銃の項目でもう一度触れます。
立直率
立直率は少し低いです。守備的に動くため、愚形聴牌での全ツは控えめ。立直多面、良形からも読み取れます。その分ダマ率が高い。先制リーチに降り打ちした他家から掠め取ってますね。これはやってます。
副露率
さすがは守備派というべきか、25%以下という数値です。意味のある副露(チーテン、ポンテン)で副露時の放銃も低く、和了も高いです。けれど流局時聴牌率は低い。無理あるケイテン取りも少なく、危険ならば降りるが徹底されています。これも放銃率の低さに影響してるはず。
立直放銃A
雀魂牌譜屋のデータの中に「立直放銃A」と「立直放銃B」という項目があります。
立直放銃A:立直瞬間を含む
立直放銃B:立直瞬間を含まない
立直放銃Aの『立直瞬間』での放銃とはどういうことでしょうか。考えられるのは「リッチ!」と景気よく宣言したもののダマや仕掛けに捕まる。または先制を取られている状態での『追っかけ』と想像できます。
そしてトッモの「追っかけ率」は17.49%。この数値が低い方は、先制が取られたときは素直に降りる事が多いです。これも守備派に多いと思います。追っかける時は勝負手なので、そこでの負けが響いていると解釈できます。
それを裏付けるのが「放銃時立直率」が21.94%であり、玉の間平均18.94%よりも高く、雀聖2平均20.43%よりも高め。段位が上がると勝負手での押しが増加する傾向ですが、彼のダマ率も高い雀風から、もう少し控えめでもいいのかな?とも思えます。逆に先制が取れるならもう少しリーチして平均和了を上げて打点的リードを取れればイニシアチブが取れる可能性も。
結論。というか今回のオチ
トッモは守備派ということもあり、副露仕掛けに対する対策もしっかりとれているので、玉の間での基本的な立ち回りはできています。削られて後がない状況に陥ってしまった際は焦らず、後は「立直放銃A」が下がるようにするだけでポイントを積み重ねていけるのではないかと思われます。
玉の間全半荘と直近500半荘を比較しても、概ね立ち回りに変化は見られません。スタイルは確立されているので、そこから微調整することで上に行けるのではないでしょうか。
ちなみに、記事の途中経過を共有している際にわかったことですが、接戦での条件戦での甘さもあるようです。やっぱ符計算大事。足りているのに更に役を求めるやテンパネしないほうの安目で上がるなど、細かい選択を間違えないにすることが重要です。
上の段位は基本的に条件戦はツモ和了りで計算します。ツモ条件満たしてたら直撃はほぼ案件達成ですが、上の例だとノーテン罰符でもまくれないため降りられたら負け、勝つためには明刻中の4符に么九牌8符、ツモ符の2符でテンパネしないといけません(役牌混一色40符)。八萬ツモだとトータル30符なので1000-2000で届きません。
点数計算はできればいいので、計算方法を勉強するならwikipediaの「麻雀の点数計算」で理屈を理解するか、日本プロ麻雀協会・MリーグKADOKAWAサクラナイツ所属の渋川難波の「しぶのぱーふぇくとてんすうきょうしつ」がおすすめです。
あとは麻雀の風を感じましょう。麻雀には流れはないけど風はある。風を感じましょう。デジタルだけでは確率に負けるのです。なんなん。
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