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「東京タラレバ娘」/自分に寄り添うコンテンツほど心強いものはない(ネタバレあり)

東京タラレバ娘。が完結した。

土壇場で理想の結婚相手であったはずの「早坂さん」を振り、8つも年下のモデル「KEY」をとった倫子。あんなに結婚を望んでいたのに、そしてそれは目の前にあったのに、自ら手放した倫子に共感できない人は多い。

ただ私は、ものすごくしっくりした。このまま早坂さんと結婚して、やっぱりあの時、この人を選んでよかった、幸せです、そんな終わり方じゃなくて心底よかった。
この漫画は、結婚をして子供を産んで、という人生をすんなり受け入れられなかったひとのためのものだ。
だから何だかうれしくて、そしてちょっぴり泣いた。

***

年頃になったら結婚するものだと思っていたから、24歳で結婚した。
ただ16年という長い年月を経ても、「家庭」という概念がしっくりこなかった。結果、36歳の時に別れることになった。

そして今、私が一緒にいるパートナーは9歳年下で、そのあたりの経緯はこの記事に書かせていただいた。

「結婚を意識しない年下彼氏と過ごす日々」
https://p-dress.jp/articles/3652

だから倫子の決断が、自分の決断とオーバーラップした。

自分の人生の何もかもに満足をし続けること。
こんなに情報が溢れている時代だからこそ、それは本当に難しい。
他人の芝生は時折眩しく、青く見える。

恋愛より結婚を取ったひと。
結婚より恋愛をとったひと。

人の数だけ決断があり、正解がないことは知っている。
だけど時折本当にこれでよかったのか、そう自問自答することがある。

「東京タラレバ娘」はそんな私にとって、癒しの書だ。
自分が決めて歩んできた道は、それでよかったのだと抱きしめてくれる本。
自分に寄り添うコンテンツほど心強いものはない。
そう思う。

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