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ロシアのウクライナ侵攻がサッカー界にも影響
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ロシアのウクライナ侵攻がサッカー界にも影響

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 いよいよ、3月24日のワールドカップアジア最終予選も残り2試合。オーストラリアに勝利すれば日本は、7回連続出場という偉業を成し遂げる。一方ヨーロッパは強豪ぞろいで厳しい戦い。ロシアとウクライナも最終予選まで残りプレーオフまで勝ち進んだ。しかし、ロシアはポーランドと対戦するはずだったが、ウクライナ侵攻を理由にポーランドが対戦を拒否した。ロシアが不戦勝になるかと思われたが、2月28日に、国際サッカー連盟(FIFA)はロシアの国際試合への出場件を停止するとした。一方ウクライナの試合は延期になった。前回の2018年はロシア大会。ロシアでワールドカップが開催できたなんて今で思えばなんて素晴らしい事なんだろう。
最近サッカースタジアムで、ウクライナの国旗がやたらに目立つようになった。
 

イギリスは憎悪をむき出しにした

2月27日のエバートンVSマンチェスターシティの試合。エバートンには、ミコレンコ、シティにはジンチェンコというウクライナの選手がいる。

ジンシェンコのインスタグラムでのロシア批判が激しい。「ウラジーミル・プーチンに最も痛ましく、苦しい死が訪れますように」それだけではおさまらず「ロシア人のスポーツ選手はすべて国際的な競技から排除すべきだ!」とロシア人スポーツ選手にも火の粉が振りかけられた。
ミコレンコは「ジューバのくそったれと、バカな仲間たちがだまったままでいる間にも、ウクライナでは平和に暮らしていた市民たちが殺されているんだ」と具体的なサッカー選手を名指しで批判した。そうなってくるとかみつかれた方はたまらない。アテム・ジューバは、ロシア代表の主将を務めるFW。父親がウクライナ人、母親がロシア人だという。決して戦争を支持しているわけではない。ただ、黙っているだけで憎しみが向けられるのだ。
ジューバが反論した。
「戦争は怖い。しかし、私がショックを受けるのは、日々大きくなっていく人間の攻撃性と憎悪だ。国籍による差別には反対だ。ロシア人であることを恥じてはいません。私はロシア人であることを誇りに思っています。」
そして最後に「皆に平和と優しさを」と締めくくっている。

 ロシアの選手は気の毒である。日本でもロシア料理店に嫌がらせがあったりするという。ウクライナを世界中が応援するのと、プーチンの侵攻とは関係のないロシア人をいじめるのとは異なる次元なのに、境界がわからなくなっている。シリアでもそう、アサド政権に制裁をすると言いながら一番苦しむのは貧しい人たちで、大統領が誰であろうが、ずっとそこに住んでいるだけなのに、政権支配地域にいるからということで、屑のように扱われテロリストのようにされてしまうのだ。

パレスチナ人の場合は、STOP WARにも違和感?


一方バルセロナとナポリの試合では試合前にSTOP WARと書いたバナーを持っての記念撮影でこちらはいいなあと素直に思った。

しかしSTOP WARにも納得ができないという選手もいる。
パレスチナの代表にも選ばれ現在インドネシアのペルシブ・バンドンでプレイするムハマド・ラッシッドは、試合前の記念撮影を拒否したという。
原文はインドネシア語?


写真撮影を拒否したパレスチナの選手

「明確にするために、私はウクライナでの戦争やどの国での戦争にも同意しません!私はすべての戦争に反対しています。ウクライナで起こったことに同意するので、私は写真を撮らなかったと思う人もいました。明らかにいいえ、預言者ムハンマドはアラブ人と非アラブ人の間に違いはなく、黒人と白人の間にも違いはないと言いました!しかし、なぜ私たちがパレスチナのために同じことをするとき、それは違法になり、サッカーと政治を混ぜ合わせると言うのですか?なぜ二重基準なのか?これはとても不公平です!私たちは皆人間です!また、パレスチナ、シリア、イエメン、イラクなどでの戦争も望んでいません。人類に同情し、人道性を示したいのであれば、世界中のすべての苦しんでいる人々のためにそれをしなければなりません。神は、すべての戦争は終わり、世界中の人々は安全で戦争から離れた生活を楽しむことを望んでおられます」と語っているのだ。

イタリアの場合

 セリエAはしゃれていた。
キックオフの時間を5分遅らせた。
「平和のメッセージのために一つになることを促進させるため」という理由によるもので、開始前5分間には「イタリアのサッカー界は平和のためにピッチに降りる。戦争は意見の不和を解決する手段ではない。対話が促進されるように望む。サッカーは政治には関わらないが、平和は訴える」

  アタランタMFルスラン・マリノフスキーは、2月25日のUEFAヨーロッパリーグ、vsオリンピアコス戦での得点後、アンダーシャツに書いたメッセージを見せて反戦をアピールした。

 アトランタには、ロシア代表のアレクセイ・ミランチェククという選手もいる。

アトランタの選手

会場にはウクライナとロシアの旗の前で二人が手をつないでいるバナーを持ったファンがいた。このような時だからこそ、憎しみを深めるのではなく、サッカーは平和を作る力があるのではないだろうか?ロシア人選手の締め出しではなく、一緒にプレイすることで、人間の内面から生まれる憎しみといった気持ちと闘ってほしい。
憎しみの感情は皆持っていて、戦争はその感情を導き出して大きな塊となって塊同士がぶつかることだから。

日本の場合は?

 Jリーグはウクライナの旗。みんな戦争を知らない世代だからおそらくあまりピンとこないのだろう。モスクワでプレイしたこともある本田圭佑がツイッターでいろいろつぶやいているが、私にはしっくりいくことも多い。

 2014年に森保監督が、広島番組で広島ドームの前で涙ぐみながらインタビューに答えていた。長崎出身で学生時代から広島で育ったという。「ここでたくさんの人が亡くなられて、そういう方々の犠牲があって、今の我々の豊かな暮らしがある。幸せな暮らしがあるということ。そこは忘れちゃいけない。広島という都市で活動するものは、活動する意義を忘れちゃいけない」
そんな森保監督はウクライナのことも多分気になりながらどんな試合をみせてくれるのかな?しばし嫌なことを忘れてゲームを楽しもう。

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MAKI
イエメン、パレスチナ、シリア、イラクで人道支援のNGOで働いてきました。現在は、大学で教えたり、今までの経験を著述しています。一方、伝統張り子の技術を会津で学び、中東へ広げていきたいと思っています。