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出版おこし 「与える人」が強いわけ

ツイッターで、ストレッチ動画を提供してくれる、ストレッチトレーナーのなぁさん

なぁさんのストレッチ動画には、私も大変お世話になっています。なぁさんのおかげで、

ストレッチ=トレーニング・頑張ってやるもの 

ストレッチ=身体を楽にしてくれるもの・生活の質を上げてくれるもの

に変わりました。

もちろん、書籍も購入しました。ストレッチ動画は、ツイッターで無料で見られるのですが、「身体を楽にしてくれたお礼」として購入しました。(もちろん、書籍もちゃんと活用しています!)

無料動画へのお礼のために本を買う人ってそんなにいないのかな、と思っていたら、「なぁさんのおかげで生活の質が向上したから」「身体が楽になったから」と、お礼のために本を購入する人が結構な割合でいることに気が付きました。

私と文化人類学 その2 https://note.mu/maki_ayaka/n/n4e6f31e34ac2

「贈り物」を受け取ったら「お返し」をしないと気が済まないという気分は、すべての人間集団に観察される。「人間」とは、贈り物をぐるぐる循環させるというルールを受け入れた者である。(「寝ながら学べる構造主義」  内田 樹 (著) 文春新書の一部を要約)

「コンテンツは無料で受け取れるけれど、やっぱりお返しがしたい」

なぁさんのストレッチ本が版を重ねる理由には、人間の本質である「与えられたら、お返しがしたい」という気持ちが根底にある気がします。

これからは、まず無償でコンテンツを提供する人が市場で新しい価値を生み出すのだろうな、と思います。

鍵となるのは、「私にしかできない」から「誰もができる」へ

これを意識している人が最終的に強いと思います。「これは自分にしかできないことです」と、製法や知識を門外不出にするのではなく、自分が研鑽を積んで来た技術、苦労して習得した知識をおしげもなく披露し、「誰にでもできる」ように教えていく人、このような人が最終的には、多くの人にサービスを求められるようになると思うのです。

実際、なぁさんのストレッチ教室は予約募集をかけると数分で定員になる大人気状態だそうです。たしかに、私も行ってみたい。

もうひとり、ご紹介したい人がいます。タロット占い師のTAZNさんです。

TAZNさんはツイッターで、「今日の占い」を無料で公開してくれたり、考案したスプレッドを無償で配布してくれたり、TAZNオリジナルスプレッドを引いた結果の解釈・解説を無料でしてくれたりします。ひいては「カードの解釈の仕方」まで教えてくれて、まさに「自分でもできる」ように導いてくれるのです。

でも、「しめしめ、無償で占ってもらえたぞ。ラッキー」とはならず、やっぱり有料サービスを申し込みたくなります。

それはTAZNさんの「読む」力の確かさ、そして詩的表現のレベルの高さ、優しいお人柄によるところが大きいとは思うのですが、やはり「与えてもらったものにはお返しをしたい」という気持ちが人間には誰しもあるからではないでしょうか。

もう一冊、ご紹介したい本があります。

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「けっきょく、よはく。 余白を活かしたデザインレイアウトの本」ingectar-e(著) ソシム 2018/7

こんなに、手の内を見せちゃっていいの? 仕事なくならない? と心配になるくらい、レイアウトはもとより、配色・フォント選びに至るまで、真似するだけで素人でもオシャレで見やすいレイアウトがすぐにできるように、懇切丁寧に教えてくれます。

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「かわいい色の本 デザインと言葉の配色ブック 」
ingectar-e (著)エムディエヌコーポレーション2017/6/

でも、仕事はなくならないでしょう。けっきょく「誰もができる」ようになっても、餅は餅屋。ちゃんとお金を払って専門家にお世話になりたい、と最終的には思うようになるのではないでしょうか。

なにより、「プロのデザイナーさんの頭の中ってこうなってるのか!」という発見ができるのが楽しく、読み物として面白いんです。

これからは「○○屋さんの頭の中」というジャンルの本が売れるのでないかと私は予想します!!

#出版 #マーケティング #なぁさん #ゾンビタロット占い師TAZN  #ingectar-e #デザイン

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