真木 彩花
アマゾンプライム、FODで配信されているドラマ『東京ラブストーリー』2020/1991の比較研究。という名の鑑賞日記。
「スカーレット」が大好きで毎朝観ています。 私が脚本づくりについて勉強になると思ったポイントを書籍を引用しながら紹介しています。
いま流行っている本を紹介したり、これから流行りそうな本を予想したり。
第二次世界大戦後の哲学「実存主義」「構造主義」「ポスト構造主義」をおさらいし、「ポストモダン」とは何だったのかを振り返る。 さらに「ポストモダン以降の時代」の名前として登場した「新実在論」を紹介。「新実在論」の時代にヒットする物語を考察する。
NHK朝ドラ「らんまん」を観て、ジョン万次郎の人生に興味を持った方にぜひおすすめしたいのが、この本です。 児童文学ならではの面白さ おすすめする理由のひとつは、「児童文学ならではの面白さ」。 児童文学の多くがそうであるように、この作品も立身出世の物語であり、冒険譚であります。 土佐の貧しい漁師の子が、漁の途中に嵐に会い遭難。漂着した無人島で飢えをしのいでいたところ、アメリカの捕鯨船が通りかかり、助けられます。 当時「人食い鬼」と怖れられていたアメリカ人を相手に、言葉も文化
県立図書館に行って「英国音楽大全」を借りて来た。 兵庫芸術文化センター管弦楽団5月定期演奏会の予習をしようと思ったのだ。 クラシック音楽は料理と同じで、予備知識がなくても味わうことができる。 難しく考えなくても、美しい音楽をただ美しいと感じるだけでいい。 しかし、料理も食材の産地やシェフのこだわりなどを知るとさらに美味しく感じられるのと同じように、音楽も予備知識があるとさらに深く味わうことができるのではないか。 最初はエルガーのことを調べようと思って読み始めたのだが、ブリ
みなさん、こんにちは。真木彩花の「あこがれ⭐︎クラシック」、第12回目の今日は、明後日からはじまるPAC(兵庫県立芸術文化センター管弦楽団)定期演奏会会員の申し込みについてです。 まあちょっと、9月からはじまる新シーズンのラインナップをご覧ください。 https://www1.gcenter-hyogo.jp/img/calender/2022/09/22-23teiki.pdf 見ていただきたいのは、演目です。 ピアノ、クラリネット、ヴィオラ、オーボエ、トランペット
みなさん、こんにちは。真木彩花の「あこがれ⭐︎クラシック」本日はツイッターからnoteに出張です。 本日のテーマは、クラシック初心者の誰もが行き当たる問題、「結局どの座席が一番良い席なのか?」についてお送りしたいと思います。 グーグルで記事を検索すると、「音のバランスが良い真ん中の席が良いでしょう」「2階席の下は音が響かないので避けた方が良いでしょう」などのアドバイスが並んでいます。 確かに、満遍なく舞台を見渡せるのはホールの真ん中の席だと思います。では、運悪く端っこの
注意:このページには、映画『PLAN75』のネタバレが含まれています。ネタバレが嫌な方は、映画の観賞後にお読みください。 俳句のような映画映画『PLAN75』を鑑賞した。私は60過ぎの母と観に行ったのだが、母いわく「まるで俳句のような映画ね」。どういうことか聞くと「あとは観た人が自由にお考えください」という意味だそうだ。 確かにこの映画は、観る人に自由に考えさせる余白の多い作品だ。母はラストをこちらに丸投げされて大層ご不満だったようだが、私は手法としてアリだと思った。
NHKの連続テレビ小説「カムカムエヴリバディ」を毎朝観ている。 「ヒロイン3世代で紡ぐ100年の物語」と聞いて、これは新しい試みだ!と大きく頷いた。過去には、半年という放映期間の長さに耐えられず、途中で失速した作品もあったので、テンポ良く濃い内容を届けたいという工夫なのだろうと期待したのだ。 安子編。第一話から素晴らしかった。物語のキーアイテムとなる「ラジオ」。それが盗まれて大騒ぎ…というエピソード。ドラマの核を担うアイテムにきちんとスポットライトを当て、視聴者の注目を集
他者を否定して自分を肯定するのは、尊大。 他者を肯定して自分を否定するのは、卑下。 では、他者を肯定して自分を肯定するのは? 韓国のアイドルBTSにハマった。まさかこの歳になって、自分の息子くらいの青年たちに夢中になるとは思わなかった。圧倒的なパフォーマンス。並外れたMVのクオリティ。巧みなマーケティング戦略。彼らはまたたく間にアメリカのヒットチャート1位に君臨した。 ハングリー精神と情熱を持った若者たちが、一流のクルーに支えられて、世界を席巻していく様を見るのは心地
ボーカリストとしてのVが好きです。落ち着いた低音の魅力はもちろん、3オクターブの声域を持つ喉から発せられるハイトーンボイスも、吐息のような妖艶ウィスパーボイスも、私たちを惹きつけてやみません。 そんなVのソロ曲MVを白昼夢で観ました。 1番Aメロ 牧場で動物たちと幸せに暮らすテヒョン 広大な農地。羊の群れが草を食んでいます。 それを見つめる農夫テヒョン。(画像元:「ON」ミュージックビデオ) 牧場ではたくさんの犬や… 猫もいます。 一瞬だけ挿入されるイメージ。雲
BTSのダンスってかっこいいですよね! キレッキレで、ぴったり揃っていて。MVを見ていると、踊りが苦手な私でもダンスをしたくなってきます。 でも、BTSと同じ振り付けを踊るのは無理…どうすれば? そこで考えたのが、BTSの曲にあわせて、スクワットをするというもの。 スクワットには優れたダイエット効果があって、30回で一日分の運動になるそうです。「筋トレのプロの人が言っていた」というツイートがソースなので、厳密な効果はわかりませんが、やってみる価値はありそうです! では早
BTSの快進撃が止まらない。 アメリカのシングル曲人気チャート「Billboard Hot 100」で7週連続1位の座を守り、ふたたび自身の新曲で1位を獲得。史上稀にみるバトンタッチ劇を果たしたのだ。 顔の天才人気の秘密を知りたくて調べていくうちに、私ももれなく彼らの虜になってしまった。はじめて観た感想は、「少女漫画から飛び出てきたの!?」だった。 この時は、まだ誰が誰だかわからない状態。きっと私はV(キム・テヒョン)の顔を見てそう思ったのだろう。それもそのはず、Vは「
「アルプススタンドのはしの方」を、アマゾンプライムビデオでレンタル視聴した。同作品は、高校演劇の大会で最優秀賞に輝いた舞台を映画化したもの。これが面白くないわけがない。ちなみに大会用の脚本は60分以内。映画版も約1時間で視聴できるので、未見の方はぜひ。 ナレーションに頼らない会話劇 甲子園の応援席。アルプススタンドのはしの方に座る女子高生2人。強制されてしぶしぶやってきたのが丸わかりである。 「いまのフライ、捕ったよね? アウトじゃないの? なんで3塁の人は走ったの?」
彰子は兄に憧れていた。兄という存在に憧れていた。 彰子は物質的には何一つ不自由ない家庭で育った。ただ、社会のことを教えてくれる人はいなかった。父は歴史の教師だったがいわゆる研究者タイプで、専門以外のことは何もできなかった。若くして嫁いだ母は専業主婦で、ワンオペ育児で3人の子どもを必死に育てた。インターネットのない時代だった。とにかく情報が足りなかった。 彰子は長女だったので、会社とは何か、どのように世の中を渡っていけばよいか、まったく手探りの状態で社会に出るしかなかった。
ミャンマーでは、国軍による民主化デモへの攻撃が激化しており、多数の死者が出ているという。無防備な市民への容赦ない発砲。ツイッターを開くと痛ましい映像が目に飛び込んでくる。 ジャーナリストの堀潤氏は、フルスペックの民主主義を持つ日本が声を上げる必要があると説いている。「フルスペック」。改めて言われるとそうなのだなと思う。しかしその実態はとても空疎だ。福島があれだけ傷ついたというのに日本から原発はなくならないし、沖縄がどれだけ痛んでもオスプレイの飛行はやまない。若者が食を絶って
職業人のインタビューや小説、いわゆる「お仕事本」が好きだ。その職業に従事している者でしか知り得ない業界の舞台裏や、日々の小さな気づきを分けてもらうのが好きだ。 とりわけ、その職業を選んだ経緯を知るのが大好物だ。幼少の頃から興味があったのか? どんな縁がきっかけでその世界に入ったのか? カンマの女王 「ニューヨーカー」校正係のここだけの話 柏書房 2020/12 メアリ ノリス (著), 有好 宏文 (翻訳) 本書はアメリカの老舗雑誌『ニューヨーカー』の校正係、メアリ
折に触れ、バイブルのように読み返す本がある。 『ナショナル・ストーリー・プロジェクト』(ポール・オースター編 柴田元幸他 訳 新潮社 2005年) ポール・オースター「編」とあるのは、この本に収録された短編小説は、オースターによるものではなく、彼のラジオ番組にリスターから寄せられた「実際にあった話」だからだ。アメリカ市民による、アメリカン・ライフの物語。収められた話はすべて、「事実は小説より奇なり」という慣用句そのもの。洋画の邦訳風タイトルをつけるならば、「嘘のような本当
内田樹先生の御本『日本習合論』(ミシマ社)を読み始めました。表紙はこっくりとした緑色に金の箔押しで、思わず手に取りたくなる装丁です。 日本習合論 2020/9/ 内田樹 (著) ミシマ社 タイトルに習合論とあったので、本を開くまでは神仏習合について書かれた宗教の専門書だと思っていたのです。ところがそうではなく、「習合」というひとつのキーワードを手掛かりに、日本文化の諸相を論じる、という趣向の本でした。 たいへん読みやすく、まるで内田先生が自分の目の前にいて、「最近は