「自由」を旗印とした「新民族主義」で少子化を克服せよ

令和四年の出生数が80万割れすることが確実になりました。
国力という観点から見れば、まさしく危機と言う他ありません。
内閣府は、「2040 年に人口置換水準(2.07)が達成されるケースを想定して」出生増加策を実施しているようですが、仮に令和四年に生まれた人々が全員生き残って人口置換水準(2.07)で子を生むとしても、結局生まれてくる子の数は80万前後にとどまるわけで、いずれにしても国力低下は不可避です。
国力が低下すると色々と良くない事態を招来する可能性が高くなります。具体的には①経済の不安定化、②安全保障の崩壊です。

①について言えば、日本は1億超えという巨大な人口によるアドバンテージで経済力を維持してきました。日本企業に国際競争力がないと言われて久しいですが、それでも多くの企業が生き延びているのは内需が巨大で必ずしも国際市場で競争しなくても良いからです。人口が減少してしまえば、必然的に国際市場での競争にさらされますから、安定的に稼ぐことが難しくなり、経済の安定性が損なわれます。

②安全保障の崩壊はより重大な結果を招くかもしれません。日本の安全保障は勢力均衡によって成り立っています。日本と敵対的な国は周辺にいくつかありますが、いずれも単独で日本を占領する能力を持ちません。日本も周辺国相手に上陸占領を行う能力がありませんが、それは周辺国も同じことです。つまり互いに同じぐらいの強さで均衡が取れているので戦争に至らないのです。しかし日本の人口が減れば必然的に防衛費も防衛要員も不足します。そうなれば周辺国とのパワーバランスが崩壊してしまい、潜在的な敵国が戦争を仕掛けてくるリスクが増大します。

そこで私は「自由」を旗印にした「新民族主義」を提唱します。恒久的なリベラリズムを約束すると世界に宣言し、自由の楽土としての日本に忠誠を誓う者はすべて日本人とするのです。現行国籍法を改め、血統主義を廃止します。限定的出生地主義を採用し、他国籍を取得しない条件で日本国籍を付与するのです。自由を愛し、日本国家と運命を共にする者は誰でも日本人です。日本人の証は血統ではなく心になるのです。

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