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求められる美容師(職人)像の変換期到来です。

美容業界に入り、37年目になります。僕がこの業界に入ったタイミングは、まだ男性美容師ブーム前の(キムタクドラマから生まれた美容師ブーム)男性美容師の第1期の方々がオーナサロンとして、美容業創世記(和装スタイル、セットスタイル中心)と反してカット創世記(ヴィダルサッスーン・トニーアンドガイ・モッズヘア全盛期)を学ばれた男性美容師時代でした。
完全な徒弟制度・労働時間規制という概念がないですから、営業前、営業後の練習は毎日・帰宅は終電の日々でした。

先輩は絶対、技術は見て盗むもの、練習は裏切らない! 典型的な”昭和”スタイルですね。

お客様に対しては、お客様の要望には全て応えられるように必要な技術は全て習得しなさい。
変わらないのは、#上から目線”での発言ですね〜
ま、美容の事ですので あの時代が良かったのは”検索”がなく専門業は専門家として存在できた事。
誰でも検索して上澄みを知れてしまう現代とは違い楽だったかも知れないです。

これ以降、カリスマブームが続く時代は美容師に求められるもの変わらず、社会的地位も向上、アジア人からも熱愛されるとても良き時代でした。

時代の変化は、ホットペッパー・SNS(特にInstagram)それに社会保険導入 労働時間に対しての行政指導により これまでの美容業界の慣習が大きく崩れ始めました。

ピラミッド型の権力1点集中型から、個々の権利と責任における平等型に

これはどの業界にの通ずるものであり時代の変化に業界が存続のために変化し続けるものだと思います。

では、お客さまが求めるものにはどの様に変化したのでしょうか?

昭和の時代は流行は国内で1スタイルでした。情報配信の場所が限られていて美容メーカーのコントロール下にあるものでした。

平成に入り年齢別、趣向別と流行は細分化される様に変化をし、その業界ごとのカリスマが存在し
ムーブメントを巻き起こして来ました。
それでもまだ、美容業界とメディア業界の主導で展開がされて来ていました。
平成後期から令和にかけて、Instagram、YouTube、TikTokで個人配信ブームになり、素人や美容師個人が配信を起こしムーブメントを作り出す時代に変化をしました。
これにより美容師も2極化のスタイルに変化を遂げました。

お客さまが自己表現として、ヘアスタイルに拘り想いを具現化してくれる美容師
いつでも好きなタイミングでライフスタイルスケジュールに合う家の最寄りのサロン

この二つの似て非なる美容師を現在は求めています。

カリスマからの延長線である商品価値が高くタレント性が求められより細分化されたヘアスタイルを売りにして常にsns配信をしてブランディングをし続けるスタイルスト。

安定企業で福利厚生が充実していて個人のライフスタイルを重視しながら働けるサロン企業に就職する(業務提携スタイル)個を全面に押し出さないスタイリスト。

学びに関してもこの時代らしく専門学校が細分化教育カリキュラムを充実させて生涯教育サポート提供をしたり、YouTubeでの学びスタイル・民間での技術スクールなど企業が強制的に教育を行って来た戦後のスタイルから個人が自主的に学ぶ時代に変化をしている。

時代変わらず求められる事は、
お客様のニーズをキャッチしてそれを再現できる技術的スキル。
それを学び続けたいと思う心

背中を押してくれる時代は終わり、自分で自分を奮起しないといけない時代に突入している。

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