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四国歩き遍路日記 8日目 20番~21番

2月28日

7時ごろ出発。
出がけに地図を忘れた話をしたら、女将から黄色い地図ではないが、別の古い地図をいただいた。廃業した宿から受け継いだものらしい。

外は雨。
初めて雨具(ポンチョとチャップス)を着用する。
白衣はいつの間にか着なくなってしまい、もはや見た目はそのへんの山に登る人である。
靴は一時は捨てることすら考えた軽登山靴だが、ゴアテックスの防水だし、なんとか履けるようになったので結果的には良かった。


霧に覆われた山道を慎重に進んでいく。
ちゃんと整備されていて歩きやすい道だが、きついことには変わりはない。雨で座ることができないので、立ったまま休んで息を整える。


ゆっくり登っていき、1時間半ほどで20番鶴林寺に到着した。
確かにきつい道だったが、さすがに焼山寺ほどではなかった。
とはいえ、21番に向かうにはこの登った分を下りきって、ふたたび同じだけ登らなければならない。これが難所たるゆえんだろう。 


納経所のおばちゃんと話していたら、昨夜の宿の主人と同級生だそうで「よくしゃべる人だったでしょー」と言っていた。たまにふらっと山を登ってここまでくるらしい。


下りもかなりの急坂で、雨でぬかるんだ道を慎重に下りていく。


途中の集落に廃校になった小学校があり、トイレが使えるよう開放されていた。木造の建物がなんとも趣があって、写真を撮りまくった。


ふたたび上りになり、21番を目指す。
道は丸太の階段なので歩きやすいが、それが延々と続いていく。
すぐに息が上がってしまうのでこまめに休みながら登っていく。
なんとか21番太龍寺に着いたが、なお無慈悲な階段があった。


納経を済ませ、ベンチで休んでいると外国人に声をかけられた。
なんと、3日目によく遭遇していたデンマーク人夫妻だった。「また会いましたね」とお決まりになっていた挨拶を交わす。
俺は連泊したので1日ずれたはずだが、向こうもかなりゆっくり進んでるらしい。「またどこかで会うかもしれませんね」と言って別れた。

ここで雨は上がったが、今日中にまわるつもりの22番まで、まだ11キロもある。時間はすでに14時過ぎ。ひたすら山を下っていく。途中、今回の遍路で初の自撮りをする。


しかし、後は下りていくだけだと思っていたのにもう一度峠を越えないといけないことが判明し、うんざりしながらまた山を登る。
ここも結構きつい上りなのに、あまり情報が無かったのが不思議だ。


結局22番に着いたのは17時半で納経に間に合わず、そのまま宿に入った。

それにしても、他の人のブログを見ているとみんな15時台にはこのあたりに着いているので、自分はつくづくペースが遅いと分かる。特に今日みたいな山道は2時間ぐらい遅れるようだ。
膝が悪いのは仕方ないが、それ以前に山道だとすぐ息が上がってしまう。普通に運動不足なんだろう。

宿では昨日同宿だった人と今日も同じだった。あとは大学生の兄ちゃんとすでに5回まわってるというおじさん。

俺に割り当てられた部屋はめちゃめちゃ広かった。広すぎて落ち着かない。 

20時54分 泊:山茶花(2食6500円)

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