黄金時代１（ほぼ旅行記です）　～プログラミング未経験の僕が、海外マイクロソフトに就職し、独立開業を始めるまで～

かくして、プログラミング未経験なのにドイツ企業のJavaプログラマーに転職。面接でプログラミング出来ないことがアッサリばれたものの、マネージャーの懇意で半年間の試用期間をかろうじてゲット。
働きながら、よく分からないドイツ語のプログラミング教材を手に必死に勉強し、地獄の試用期間を終え正式に正社員登用に！

『異国の企業でたった一人の日本人』という立場で、多国籍の中で自分が望む仕事をし、色々な考え方を学べることがこの上無いほど幸せで。

今思い返しても、人生の中の黄金時代の１つといっても過言で無いくらい、一瞬一瞬を楽しんでいました。

特にドイツ企業の良いところは、試用期間が終了すると、病休とは別に年間30日間の有給休暇が貰えるのです（因みに病休は自己申告な上、有休とは別に何日でも取れる・・・汗）！

つまり、夏は三週間休みをとって、ヨーロッパのリゾートを周ったり、冬は二週間休みをとって日本に帰ってくる等、そういった日本社会ではなかなか考えられない時間の使い方ができるところが凄い。

その恩恵を使い存分に楽しんで、ヨーロッパ各地、引いてはトルコのイスタンブールによく旅行にいっていました。

この頃、車を購入したので、ヨーロッパのあらゆる国に車でいっていました。

これ、以外に知らない方が多いのですが、EU内って、国境があってないのです。
日本で言うなら『東京から埼玉』に行く感覚で、ドイツからオランダ、オランダからベルギー等、国を跨いでどこにもいけてしまいます。

↑車で30分先のオランダの街。オランダ語はドイツ語に非常に良く似ていて、同じゲルマン系の民族。あまり違いは感じないですが、町並みが微妙に違っていて新鮮

↑ここは一時間程度でいける、ベルギーのリエージュという街。坂を中心に街が構成されています。美食で有名！
因みにリエージュではフランス語が基本言語。（ベルギーはオランダ語とフランス語が使われています。）

↑この街はなんと、オランダの中のベルギーの飛び地。『？』と思うかもしれないですが、オランダの中にベルギーの領地があり、その中に更にオランダの領地がある・・・
町中至るところに、このように線が引いてあり、Bと書いてあるのがベルギー、NLと書いてあるのがオランダ領地。
街を歩くと、最低３０回はベルギーとオランダをいったりきたり　笑

↑勿論、ドイツ国内巡りも。特にワイン畑を中心に。ドイツは何と800ml以下なら飲酒運転も合法！現地の人はお酒をものすごく飲む人ばかり😅

↑ヨーロッパは何でもない風景が本当に綺麗でした。

↑勿論一級観光名所も　笑　フランスにもドイツから車で行きました。

↑イタリアの有名なあの傾いた塔

↑ギリシャのエーゲ海沿いの島。目を疑う程の美しさ

↑ヨーロッパからエジプトにも非常に安くいけます。中東の文化にはまり始めたのもこの頃

↑イスタンブールには何回いったか・・・エキゾチックな雰囲気がたまりません

他にも数え切れない位、美しい風景、色々な文化を旅して見てきました。これらの体験はとても新鮮で、僕に色々な物の考え方を与えてくれました。
ヨーロッパは旅行好きには、本当にたまらない場所だと思います。今、この写真を見返していると、あの頃の気持ちが蘇ってくるのを感じます。
地獄の試用期間を死にものぐるいで乗り切った僕にとって、その後の日々は本当に素晴らしい毎日でした。

日常生活でも、僕は完全に日本人社会と切り離されて生きていたので、ドイツ人のコミュニティーに参加して色々な文化の違いを感じたり
、貴重な経験を重ねる事ができました。

特に、ドイツ人と外食に出かけると、頼むメニューはいつも決まって芋ばかり。芋しか食べないような人もいたので
ドイツ人は、良い意味でも悪い意味でも質素な食事を好むのだな・・・という事を理解したのもこの時。
改めて日本の食の豊かさに、深く有難みを感じるくらいに、なかなか厳しい体験でした・・・

とはいえこの頃、『一生このままヨーロッパに住み続けようかな』と思うほど、現地の環境が気に入っていました。ただ、

「このまま移民としてドイツで誰にも知られず生き、骨を埋める事になったら後悔するかも・・・」

という不安が、頭をかすめる事もありました。しかし、あまり深く考えないようにしてしまう程に、充実した毎日をおくりました。

そんな、不意によぎる不安な気持ちすら直ぐにどっかへいってしまうほど、ヨーロッパを謳歌し、浮かれた日々を過ごした僕。

当時はこれがいつまでも続く気がしていて、続いて欲しいと願っていました。しかし、、

人生、そんなに甘くないものです・・・

浮かれた僕に忍び寄る、これから起こるリーマンショックの影。この後、僕は人生最大の地獄に叩き落される事になります・・・

次回に続く