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株物色#3:航空機製造に関わるメーカー

小話1:アフターコロナ銘柄を見つけるための連想ゲーム(ただし、完璧に予想できないという面白さがある、、、)

アフターコロナ銘柄といえば人の移動によって売上が見込める業態がメインであるとすぐに想像できます。ホテル・旅行・観光・バス・タクシー・観光地・不動産、、、。想像しやすい銘柄は「人が移動する→移動先で消費する」という二段階の連想ゲームで説明ができてしまうとざっくり理解しています。ただし、想像しやすい銘柄はなかなか株価が上がりにくい傾向があると感じています。理由は利益率が低いことが原因だと推測しています。

連想ゲームに一つ要素を加えるのであれば、ありきたりなところでいくと製造業でしょう。「人が移動するだろう」→「人が移動するための製造機の需要が増える」のように考えることも可能です。ただ、「人が移動する」→「石油を消費する」から現在の原油の価格高騰によって思ったより人が移動しないことも考えられます。また、海外旅行客数に上限があるので先行き不透明でもあります(以下リンク)。

相場の面白いところは人が移動する理由と移動しない理由を同時に説明できる数値があるところです。いかに自己都合だけでなく、客観的に分析し投資をすることが重要でしょう。

銘柄①:ガーラ【4777】


6/17時点
ストップ高(後場が閉まる7分前に一気に買われる)
終値:717円
前日比:+100円
25日移動平均線(上昇期間):5月末ごろから上昇傾向(約0.5ヶ月)
200日移動平均線:6月7日ごろから上昇傾向
2022年3月期EPS:-9.8

Flyff Universityのアカウントを作って少し操作したところオンラインゲームの懐かしさが詰まっていると感じました。有志での翻訳も行われており日本語でのプレイも一部可能です。
ゲームの特徴としてアイテムがNFTであるという点です。そのためオンラインゲームをやり込むことが好きな人にとってかなりメリットがあるかと思います。ただNFTのアイテムがあるかどうかに関わらず、どれだけの人が利用するのかが最終的に重要になってくるので今後に期待です。(まだ登録者数〇〇万人突破みたいな広告は見受けられませんがすでにグローバル展開されています。人が増えれば取引の効率性を求めて市場が広がったり、組織が作られることになるでしょう。そのため、何かしらのオンラインゲーム内で稼ぐことを目的とした会社・事業体が現れるとこのゲームは成長すると思います。)

銘柄②:ジャムコ【7408】


6/17時点

終値:1280円
前日比:+22円
25日移動平均線(上昇期間):4月頭ごろから上昇傾向(約1.5ヶ月)
200日移動平均線:6月頭ごろから上昇傾向
2023年3月期EPS:32.4(黒転)

輸送用機器の製造メーカー。2023年3月の予想売上高53,900と最も近い過去の売上高は2013年3月の51,481だと思われます。これはまさにリーマンショックからやっと復活した時期ごろではないかと思います。2013年から3年後の2016年には過去最高売上高91,561を記録しています。もし、同じように復活すると考えるのであればこれから1~3年間は毎年前年比を超えてくる売上高になるでしょう。
また、事業としてもこれまで寝かしていた飛行機の再整備に関する仕事が急増する可能性があります。これは2年間ほとんど動かさなかった飛行機に出番が与えられると必然的に増加するはずです。株価は半年後を織り込んでいると想定できるので株価が上がった理由はこの辺りかと想像しています。
ということは、市場は旅行客が一気に復活することを想定しているのかもしれません。

銘柄③:日本航空電子工業【6807】


6/17時点

終値:2062円
前日比:-111円
25日移動平均線(上昇期間):6月頭ごろから上昇傾向(約0.5ヶ月)
200日移動平均線:5月中ごろから上昇傾向
2023年4月期EPS:73.6
航空機の製造という点で物作りを見ると他の製造業とは異なる特徴が見受けられます。それは計算機としての航空機を厳しい環境下においてA地点からB地点に運ぶ間耐えられる部品を製造しているというところです。厳しい環境に耐えられる部品はありとあらゆる分野に進出することができます。宇宙・水中・空中・高頻度で利用される機器など様々です。今後は家庭用PCの高性能化に伴い需要が増加することも考えられなくもないです。

また、例えばアメリカでドローンでの配達が普通になればAmazonが大量に購入することになるでしょう。その際にいかに整備の費用を削減するかが課題になり、さらには輸送中に壊れることなく到着する必要があります。その時に日本航空電子工業の技術は生かされることになるかもしれません。

小話②:負け方の基本パターン

色々な有名投資家の本や動画を見ていると株式投資というゲームが面白いという意見を見聞きすることがあります。確かに、私も参入していてこれほど面白いゲームはないし絶対に退場したくないなと思います。ただ、厄介なのは日によって難易度が違いすぎるので私のような初心者には「今日の難易度はどれくらいだろう?」というのがすぐに把握できずに負けてしまうことです。負け方は基本的に二つのパターンです。
①:順張りしているつもりが逆張りになる
②:取引が活発になり始めるタイミングが読めない

今後この負け方をしない方法で投資を行い結果として勝っているという状況を作りたいものです。

書籍紹介:新版 市場を創る:バザールからネット取引まで


ジョン・マクミラン (著), John McMillan (著), 瀧澤 弘和 (翻訳), 木村 友二 (翻訳),2021,新版 市場を創る:バザールからネット取引まで,慶應義塾大学出版会
出会った理由:書店
感想:個人的な興味として市場とは何かというのを歴史的に理解することを求めて手に取りました。書籍自体はおそらく入門書的な立ち位置だと思いますが専門書という雰囲気もあります。
本書で最も面白いのはオークションについての説明でしょう。オークションについて触れているのは後半部分です。内容は私も理解しきれていないので省略しますが、オークションが成立する時と成立しない時の違いは何かという観点で読むのが良いかと思います。
本書を読んで私は現代の取引は等価交換ではなく、オークションとなり徐々に値段が変動しながら決まると考えるのが現実にフィットすると思いました。
例えば、商品の価格も消費者が気づかないタイミングで値上げされています。しかし、この方法は正しいのか?商材が電気ではどうか?石油ではどうか?お菓子では?書籍では?・・・
これまでアダムスミスが言うように需要と供給が一致して価格が決まる現象は「神の見えざる手」という言葉とともに説明されてきたと思います。しかし、昨今では「神の見えざる手」でうまく制御できる市場とできない市場があると考えられるようになっているのではないでしょうか。
取引を再考するという意味で読む価値は大いにあると思います。


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