一次面接落ちた

 就活,第二志望の一次面接に落ちた.とてもあっけなく,この会社との就職活動は幕を閉じた.
 夏のインターンに参加し,それ以降もイベントの案内を都度送ってくれていた会社だった.年末頃,うちの学校に求人票を出しに来るついでにご飯いかないかとも言われ,ディナーをごちそうになった会社だった.先日も,高専生対象とした面接練習会的なものへの招待も頂いた.もちろん参加した.そんな形で,結構精力的に色々な案内や招待を送ってくれていた.
 インターン中は大して目立ってもいなかった.セクションおわりの挙手質問など,吃音が怖くて一度もできなかった.一度もしていないのはじぶんだけではないかな.けど,インターン後も,こんな自分にわざわざこれほどしてくれるという点で,とてもうれしかったし,行きたいなぁと薄々思っていた.

 人事さんに色々な話を頂いたこともよく残っている.ベテランのおじさん人事さんと,若い女性の人事さん.インターンのときとか,ご飯にいったときとか.ご飯のときには,年末に彼女と行くフェスについてのアドバイスももらったりした.おれは東京の人ではないため,非常に役に立った.もちろん,おれの進路の話も.練習会の際にもそこら辺を気に掛けてくれていたようでとても嬉しかった.

 特別選考も頂いていた.(たぶん,面接練習会来てた高専生みんなもらってたとおもうけど笑)
これのおかげで,SPIとES通過確定で,一次面接からのスタートだった.高卒大卒も応募可能な職種だったので,これだけリーチをもらっていたら大丈夫だろうと慢心していた.


 吃音があるから,面接はずっと苦手だ.高専の推薦入試の時だけはうまくいったと覚えている.そのほかは全てキリキリマイ.英検2級2次,バイトの面接,この会社の夏のインターンの際にあった面接.全部どもりまくって,だいたい終わってから泣いた.
 だから,今回の一次面接を受けるに当たって,学校の先生に面接練習をして貰った.対策になればと感じたが,やはり言葉がつまる.1人目終わったときには涙目になりながら教員室を出た.
 一次2日前,3人目の練習を終わった際には,少しの安心感が出ていた.受け答えの中で冷静さもつかめて,良い感じだって好印象で.あとは,当日の自分の吃音の調子次第だと.

 当日,一次面接本番.受ける前の控え室で,前述のおじさん人事さんが「緊張を和らげられれば」とのご厚意で雑談してくださった.(集中したかったら席外すよ,遠慮無く言ってねとか言ってくれて,なんて気遣いなんだ~~~!!!!好き!!!ってなってた)
そこでも就活だの学校生活だのの話.結構褒められて,そこでも是非うちに…的なことを言っていただいていた.

 実際,面接を受けると.個人主義というか,自分の力とか自分の努力が…的な面を出し過ぎてしまったと感じた.グループで取り組んだ経験もたくさんあったけど,聞かれた質問が自分の蓄えているカードを出しづらく,あまり評価されにくい受け答えをしてしまったんだと思う.
 結果,翌日朝の通知メールで「ご期待に添いかねる結果」.こうして,半年以上ご厚意にしていただいた会社との就職活動は,終わった.

 社会はシビアなんだなと,久しぶりに感じた.学校内にいると,先生の厚意とかでなんとかなる場面が多い.加えて,高校受験にバイトだの資格の試験だの,「No」という結果が返ってきた経験がなかった.(個人的には,いつか失敗をしたときの耐性が小さいから欠点だと思ってる)
あれだけ評価していただいて,あれだけ色々呼んでいただいて,直前まで是非…という対応だったのに,これでおわりなのかぁ………と,寂しくなった.
(確かに,面接官の人事さんと,厚意にしていただいた人事さんは違う人だったけれども.それでもじゃん?)

 第二志望(暫定)であり,これだけラブコールを貰っていた訳だから,ここは内定を貰えるものだとばかり思っていた.面接官に俺の人柄をうまくアピールできなかったみたいで,本当に悔しい.
ここの一次面接通過して,最終を受けた際には,受けた流れで遠距離の彼女に会いに行こうかなぁとか考えてた.内定貰っても,第一志望の合否遅いと蹴らないといけんよなぁとか,「受かった先の未来」だけ考えていた.だから,泣くほど悔しかったり,何かを恨んだりとかは全くないけど,ただただ虚無で,ぽっかり穴が空いたような感覚.

 そもそも,高専生の就活におけるスタンダードがよく分かっていない.友人たちは第一志望1つのみを受け,落ちたらその後に考えると言っていた.が,担任によれば,1代上は4割程度が第一志望に落ちたらしい.(高専の第一志望は基本が推薦応募なので,推薦でも4割落ちるんだぁ…と,ちょっと引いた.)
 そんな感じだから,厚意にしてもらっている,ここを第二として受けようと思ったわけだ.それがこの結果である.


こんな簡単に終わっちゃうんだなぁと,寂しくなる.
幕切れが悪いかも知れないが,どうにも感情が消えなくて,落選メールへの返信までしてしまった.こういうのしちゃうあたり,俺出てるよなぁと思うけど.それくらいしないと,モヤモヤが取れなかった.

TOEIC850取ったし,資格もいろいろ取ったし,プログラミングで全国大会行ったし,塾バイトしたし,寮生活したし,個人的な面は厚意にしてもらった人事さんに結構明かしてたし.吃音であっても,大丈夫であるための素材は揃っていると,本気で信じていた.


同時に受けた同校他学科の友人は受かっていたらしい.同校内での比較で負けたのなら,言い訳無しに納得がいく.絶対評価として俺がダメだったのか,相対評価で負けたのか,どうなんだろう.

 なにはともあれ,半年以上に及ぶこの会社とのやりとりも,全て終わってしまった.本当に呆気ない.
 未だに落選メール返信メールへの返信を待ってしまうし,二度と通知の来ないマイページからはログアウトできない.

 得た物はある.2週間後,第一志望の一次面接.ES等々は来週まで.こちらもインターンでは印象を与えられていない.会社が求める像とか,自分の過去の話とか.何でも対応できるようにしておかないと,今回みたいにぼろがでちゃう.がんばろう.

もう こないからねー

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