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他人と縁を結ぶということ―こども家庭センターの支援(里親になるまで)

2023/5/17(水):特別養子縁組㉒
 今日も見てくださってありがとうございます。
 今日、水曜日は、特別養子縁組について考える日。先週に引き続きこども家庭センターについて…里親になるまでの支援について取り上げます。


子どもの委託

1 対象となる子どもの特定

 実親の養育環境、意志などに基づいて、子どもを里親に出すかどうかの審査がなされます。

2 マッチング

 マッチングのポイントとしては多岐に渡ります。
・子どもがある程度の年齢であれば子どもの趣味を一緒に楽しめる環境にあるか…(例えば、サッカーが好きな子どもには、近くにサッカーができる環境がある、里親・養親候補がスポーツが趣味である等)
・面接や家庭訪問などの印象から空気感が似ている
・子どもの顔の系統と似ている
…等、印象に左右される部分も多く、里親・養親候補はいかにこども家庭センターに対して情報開示ができるか、自分たちの強みも弱みも見せて上手に頼ったりできるか…ということもマッチングに影響されるようです。

3 交流時の支援

 マッチング候補になったら、何度かの交流の時間が持たれます。
 その時に、事前にかかわり方の指導や子どもの心理状態の代弁、交流時の振り返りや子どもと里親・養親候補へのケアなどがなされます。

4 委託決定

 交流を繰り返して一緒に過ごす時間を少しずつ増やして行き、「里親・養親として適任である」と判断された場合に委託が決定されます。
 加えて特別養子縁組場合は、この「委託決定」の後、委託してからの経過を観察され(監護期間)最終的に「縁組相当」との許可が下りれば、裁判所に申し立て→戸籍上親子関係が結ばれる(特記事項あり)…という流れになります。

おわりに

 ここの結びは、特別養子縁組を希望する方に向けた情報になってしまうと思いますが、私が個別ガイダンスで直接説明を受けたこと、全体の研修で聞いたことをこの場で共有できたら…と思います。 
 個別ガイダンスの際、「どういった基準で養親子のマッチングが決まりますか?」と質問しました。
 返ってきた答えは、とっても「そらそうやな」であり、人間らしいものでもありました。
 それは「養親候補さんの人となりが見えてれば見えているほど具体的に候補として考えられやすい」というもの。
 もちろんマッチングは先着順ではないので、何年もマッチングしない夫婦もいれば登録後1カ月でマッチングする夫婦もいます。
 その差はどこにあるのか…マッチングを判断する人の中に「あの夫婦はこんな人」とイメージを持ってもらえているかどうか…ということです。
 その為に効果的なのは短期の里親を受け入れること。すると
「どんな子どもとどんなかかわりをしたのか」
「どれだけ子どもと関わる経験を積んできたか」
「どんな子どもと相性が良かったか」
といったデータをセンターの職員さんに持ってもらうことができ、子どもを任せる時に安心感が違う…ということが生じるようです。
 当たり前といえば当たり前の「子どもを預ける側」の心理ではないでしょうか。
 そして同時に、短期の里親を経験しておくことは、夫婦としての覚悟も芽生え夫婦の共通認識も図れるのではないかと思います。
 もし、特別養子縁組を考えている方は、少し知っておいて生かして頂けたら幸いです。

今日はここまで!
最後まで読んでくださってありがとうございます。

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