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事業計画①先頭に立たない

今月も自粛休業要請が延期になり世の中は落胆と政府への補償を求めて悲痛な怒りの声が毎日鳴りやみません。しかし、その負のパワーを自分自身の1%でも改善すべきところを探し省みることを僕は勧めます。融資、補助金、助成金手続き、申請が難しいと言われています。果たして本当に難しいもの何でしょうか?日ごろ聞きなれていなかったり関心を持たないものは自然と難しいものなのではないでしょうか。そのような言葉を聞く限り私はそれを経営者としての勉強不足、努力不足と言わざるを得ません。もちろん僕もまだ未熟です。しかしこの情報を活用し会社をより良い理想に導くことが会社の経営者の使命であり本来の業務なのではないのでしょうか。しかしほとんどの創業者は俺が先頭に立たないとうまい料理は出せない。お客が集まらないと考えています。写真の僕も大会に出てそんな内容のプレゼンをしながら調子に乗っていました。しかし先頭にいればいるほどエゴでしか物事は進まず逆にスピード感がなく、肝心なところを見落としていたのです。それは二つの法人を経営して客観的に見て理解しました。

バックオフィスという考え方

そう。今日から話していく考えはバックオフィスから考える新しい事業の未来です。バックオフィスとはいわゆる経理、労務人事、総務などで営業やマーケティングの最前線を支援する仕事です。中小企業の社長のほとんどが「おれ、これ苦手なんだよね」というやつです。そりゃそうです。ほとんどの方が自身の特技、技能、知識、人格を武器に起業しているわけですから、このような管理するものは苦手と捉えられがちです。しかし、仕事がない、少ない今だからこそぜひ新しい取り組みを一緒に構築していきましょう。バックオフィスが整うと会社のスピードが一気に変わります。書きながら、僕自身も僕に「こんなこと偉そうなこと書いてお前ができてねーじゃねーか」と一緒に自問します。ただ、基本的にはやってきたこと事実を中心に記載します。

超人

僕のことを良く知っている方からすると2017年ごろまでは僕はいつも寝ないで朝から晩まで店のカウンターに立ち夜は遅くまで掃除をする。まさにお店の顔でした。自分で言うのもなんですが割と愛想は良いほうなのでたくさんの老若男女のお客様から幅広く支持されていた実感はかなりあります。ただ、めちゃくちゃ疲れました。毎日4時半に起きて5時過ぎには出社。早朝6時の開店に間に合うよう支度に追われました。手荒れ肌荒れもひどく、気分の浮き沈みも激しく常に攻撃的だったような記憶もあります。端から端までくまなく観察というか監視に近く、自分より仕事ができない人は「悪」のような雰囲気も社内にありました。

しかし、ここ数年特にもう一つの会社、株式会社Philocoffea(フィロコフィア)を立ち上げてから僕はほぼ店頭に立ってカウンターサービスをしていることはありません。SNSでさも先頭に立って陣頭にいる風に映っていますが基本は僕はもっぱらパソコンの前にいて何かをしたり、社内のミーティングやコーヒーの味チェックに時間を使います。そして時々銀行の方や社労士、会計士さんと定例ミーティングをし、企画があれば打ち合わせに向かいます。それが僕の月の過ごし方です。

生活が変わった

さて、僕は2017年から粕谷哲(2016年World Brewers Cup チャンピオン!)と共に株式会社Philocoffeaという会社を立ち上げました。法人を立ち上げるということは赤ちゃん法人でもあるので付きっきりでみなくてはなりません。そこで、もう一つのFCオーナーチェーンの運営会社株式会社ラダーの運営方法を思いっきり変えることにしたのです。ただし、どちらの会社も手を抜かない。必ずどちらも成長させることが命題でした。

変えたこと①自分が一番有能だと思わないことにした。

Philocoffeaを始めるのと同時にFC店ドトールの店長職をアルバイトリーダーの女の子に任せることにしました。なんと50人もいる超大型店の。もちろん過去に店長経験もなければ社員経験もほとんどなし。しかし僕が彼女に伝えたことは「自分で全部できなくても良い。店長という概念じゃなくてもよい」「僕と同じことは絶対できない」「全部の時間にいなくても良い。むしろ自分の生活を守って欲しい」「本当に困ったら助ける」これだけ(笑)。

そうしたらこの店長は就任の全体ミーティングで「私は何もできないので、むしろみんなで私を助けてほしい。」と言ったそうです。その後の彼女の快進撃は言うまでもありません。彼女は今まで社員ゼロでやってきた僕の時代から一新して社員を3名キャリアアップして仕事をどんどん任せていったのです。2018年、店舗の売り上げは競合店のオープンもあり、めちゃくちゃ減りました。しかし彼女は創業15年の店舗を過去最大に利益改善したのです。そして従業員満足度アンケート(ES)調査も僕が店長やっていた時代から一気に上位店舗に改善されたのです。僕の恐怖政治ぶりが露呈しますよね。そして今までの僕の運営っていったい・・・・。

彼女が行ったことは自分が余計な負担にならないように店長としてやるべき仕事を全部分散させていったのです。シフトは作らない。勤怠管理もしない。発注もしない。FC本部主催の店長会議も行かない(他のスタッフに活かせる)トレーニングも自ら行わない。。。。では、彼女が実施したことと言えば、スタッフの悩みを聞き必ず反映する。そして評価をする。つまり面談です。そこに徹底したのです。

僕はこれを端から見ていて愕然としました。僕ができなかったことをこの人はみんなと協力して成し遂げつつあったのです。社会人をたった1年でドロップアウトし5,6年フリーターで毎日を目標もなく過ごしていた子だったにも関わらず彼女は一念発起して自らも大きく変わったのです。

僕自身も人に店を任せることがめちゃくちゃこわかったです。お客様からも本部からも「あんたがいないと店が引き締まらない。」「活気がなくなった。」とかものすごく言われました。15年も先頭にいたので道端でも顔見知りのお客さんと出会い「あのころは良かったねえ。」ともいわれます。しかし、一番結果を出したのは僕よりも経験も知識もなかった店長なんです。ここから僕は自分が先頭にいればいるほど何も見えないのではないかと思うようになってきました。

次回予告

バックオフィスの改善の見直しはここから始まりました。経営者は本当にマグロと一緒です。常に忙しくしていないと息苦しくなってしまいます。現場が全てかもしれないけれどもスタッフを信頼することも大切です。それから僕は働きやすい会社とは何なのかを考えるようになったのです。

今日はここまで。以下は次回の予告達です。皆さんつまらなそうなタイトルばかりだと思わないでください。コロナ対策になってないじゃないか!と思わないでください。実は大切なんです。ポイントはバックオフィス改革です。ではまた明日。

変えたこと②労務関連を整えた。めちゃくちゃ大事。一番変わったところ。

変えたこと③会計士との体制を整えた。すごい大事。一番勉強した。

変えたこと④銀行との付き合いを変えた。意外と大事。一番救われた。



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