見出し画像

「気に入らない法を破り、罰せられる勇気」を持つこと。忖度を止め、空気に支配されないためにできること。

マルクス・ガブリエル氏という哲学者が現代日本を評して、「ソフトな独裁国家」と表現したことがありました。

よくよく考えるとそれは日本人なら誰でも知っていることでもあります。権威主義的な組織や人間関係、なんだか逆らえない空気、あらゆるところで横行する忖度、よくわからないルールの数々・・・身の回りは自由を制限するものであふれています。まさにこれがソフトな独裁制ですね。

今回はそういったものにどう向き合うことができるのか、について書いてみます。


インド独立の父・ガンディーの教え。「魂の力」に身を委ねよ

インド独立のために非暴力・不服従・非協力の運動を主導したガンディーですが、最近知った彼の言葉のうちに、「気に入らない法を破れ」というのを知ってなかなかシビれました。

当時植民地支配を受けていたインドには不合理で差別的な法が多くあったわけですが、そもそもそんな悪法というのは、理屈っぽく考えるまでもなく魂(生まれもった身体)が判断し理解することができるというわけです。

そして、魂が「気に入らない」と言うのであれば、それを破りなさい。そして罰を受け入れよ、その勇気を持ちなさい。というのがガンディーの説いたところです。

法律が気に入らないからと言って、私たちが法律制定者の頭を叩き割るようなことはしません。しかし、その法律を撤回させるために私たちは断食をします。

「真の独立への道—ヒンド・スワラージ」P112

「その法律は自分の家の前に置きなさい。私はあなたの前で裸にならないし、踊りもしません。」

同上

この時代、英国の支配に逆らった運動家たちは牢獄に入れられていましたし、ガンディーも何度か罰を受けています。

一方の私ときたら、牢獄に入れられることもないのに、自ら進んで権威や空気の奴隷になり、その独裁を受けれ自分を捧げていたなーと思い知らされました。

忖度がはびこるのは勇気がないから

結局のところ、忖度・空気・クソルール・ハラスメント、そういったものが世にはびこっているのは、仮にガンディーに言わせれば、ただただそれを「破る」勇気を私たちが持っていないからというだけの話なのかもしれません。

そういったものに従うことが大人になるということであり、それを破り和を乱すことは許されないと教育され続けてきています。しかし、だいたいの人の「魂」はそれがおかしいことに気付いているはずです。それは飲み会のグチを聴けばだいたい分かりますw

忖度を拒否しようが、空気を読むことをやめようが、どんな罰があるんでしょうか?例えば行政組織や会社組織ならやられてせいぜい干されるくらいです。特に大組織なら、日本の強固な労働法の基では退職させられることも容易ではありません。ましてガンディーのように牢獄に繋がれることもありません。

改めて自分自身でも、今までいったいどんな罰を恐れていたんだろう・・・と思います。

NOを明確にすることの大切さ

私たちにとって大切なのは、魂に従い、「気に入らないもの」にしっかりと「NO」を言うことなんじゃないでしょうか。そしてあくまでも非暴力の態度で、不服従や非協力を明確にすること。

それが閉塞感に行き詰った日常を変えるための力になるのかもしれません。

あなたの「気に入らないもの」は、何ですか?


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?