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仕事について考える

今日もちょっと変化球です。

管理栄養士という仕事

管理栄養士って、
どんな仕事をする商売なんでしょうか。
何年もこの仕事をしてるのに、
改めて考えてみると上手く答えられない自分がいる。

ところで、
最近、管理栄養士を必要とする業態が増えているようで、
いろんな業種から管理栄養士の募集が出てるんだけど、
そのわりには
専門性がわかってもらえてないような
そんな気もするんですよね。


料理なんか誰にでも作れるからね

業務として献立作るときは、それなりに専門性が必要だと、
私は思うんですよね。
とは言え、普通に「献立」っていうと、
管理栄養士じゃなくても、献立は作れるわけで。。

料理だってね、誰にだって作れる。
作ろうと思えば、
ラーメンやカレーくらいだったら、子供にだって作れる。
何も作れないっていう人もいるかもしれないけど、
作ろうという気持ちがないだけだから。。
(あ、作れない事情がある方もいらっしゃるかも、ですね)

その上、
作りたくない人は、作る必要なんかない。
調理済みの食品はどこにだって売ってるし、
外食しようと思えば、そこら中に料理はあふれているから、
あれこれ組み合わせただけでも、献立になっちゃう。

作りたいと思ったら参考に使えるツールもいっぱいある。
お料理サイトでは世界中の料理レシピが見つけられるし、
お料理ブロガーさん達は見ごたえのあるブログ書いてるし、
企業のHPには自社製品を使ったメニューがいっぱい出ている。

そもそも、
料理ってことだったら、
栄養士じゃなくて調理師が専門だしね。
調理師資格がなくても、
「私はその上をいくよっ!」
ってことで料理を仕事にしてる人は、
結構たくさんいるんじゃないだろうか。

管理栄養士が作る献立はどこが違うのか?

これ、難問ですよね。
管理栄養士監修ってキャプションがつくと、
なーんかヘルシーなイメージが漂う。

そのイメージが付くだけでOKなのか?
それが管理栄養士の価値なんだとすると、
ちょっとさびしー。

たぶん、
他の人の潜在意識の中には、
料理なんか誰にでも作れる、ってことが
絶対にあると思うから、
どこかに違いがあるかもしれないけど、
それがどこだかわかんないけど、
「そうなのね、管理栄養士が監修してるのね」
って納得してるだけじゃないんだろうか。

管理栄養士監修ってキャプションが付く場合、
栄養計算が書いてあるのはデフォルト。
でもね、これだって、
心のどこかには、
小学校の家庭科のときから授業でやってるんだし、
やろうと思えば誰にだってできるっていう気持ちも
あるんじゃないかな。

いや、「違い」はイメージが付くってだけじゃないのよ。
もうちょっと違うんだってば、って、
言いたいんだけど、「違い」を一言でうまく説明できない。

健康状態に合わせた献立を作れるところが違うのか?

その人の状態にあった献立が立てられるのが「管理栄養士」
って思ってる人は少なくないかも、です。

でもね、献立作れない管理栄養士もいるわけです。
(あー、ここまで書くと言い過ぎかもしれませんが)

「献立作れって言われれば作れるんだけど、ね。」
「献立作成は専門じゃないから、サンプル献立を依頼されたら
病態栄養はわかってるし、作らないってことはないけどね。」
「大量調理用の献立は、ちょっと。。。」
って管理栄養士がそれなりの数いることを、
「外の人」に理解してもらうのは難しい。

管理栄養士の専門性について

管理栄養士にも専門があるんですよ。

例えば、
あるサイトに慢性腎不全用の献立が紹介されてたんですが、
1食あたりのたんぱく質量が23gとか、計算されてるわけです。
献立作成を仕事にしてる栄養士なら、
まーず、こんな調整はしない。
以前の職場の若い子でも、しません。
たぶん、献立作成が専門外の管理栄養士さんに依頼したんだと思う。

かるーい制限食の場合でも、
たんぱく質量は1日50gくらいにしてると思うのね。
23gだなんて、
1日の半分近くのたんぱく質を1回の食事で使っちゃうわけで、
マズイっしょ。

血清データや検査結果を見て食事の方針を考えるのと、
リアルに落とし込むことは、違う
んだよね。
栄養管理を専門とする管理栄養士には、
献立苦手な人がそこそこいます。

別の観点からの「専門」で言うと、
病態によっても専門があるし(糖尿病とか腎臓病とかいろいろ)
保育園なんかの幼児食も違うし。

あ、なんか書いてるうちにどんどん長くなってしまったので、
次回もこの続きを書きます。
専門性があるってことについては、もっと書きたい!




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