アンダーグラウンド 未来行き
ネオン街から少し離れた高架下は、雨から私を守ってくれる。賑わっているあちらと比べるとさすがに暗いが、それでも水たまりが電灯を反射して夜をきらきらと彩っていた。頭上にあるこの線路はシンカンセンと呼ばれる乗り物のみが通る。そして皆噂をする。その乗り物は未来に行くという。けれども私達のような賃金労働者階級《プロレタリア》には一生縁のない話だ。
今度法律がまた改正されて、賃金労働階級の「特例」による特別移住が認められるという。だがそれは表向きの話だ。公然の秘密を"平等"という名のも