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ぱっとみ真面目な中間管理職の私が、芸人に憧れて芸人を諦めるまでの10年間(7)

今年ディズニーランドと一緒に40歳アニバーサリーを迎える、見た目も平凡、人生も平凡、中間管理職が天職の私が、18歳から28歳まで芸人になりたくてくすぶっていた話。そして、きっぱりあきらめた話。

ウケない

その後、コントをやったり、大喜利をやったり、幕間映像(ネタとネタの間に流れるコンビ紹介動画やオープニングなど)をプロデュースしたりと、順調にやりたいことをやりながら、2年生になりました。
物足りなくなった私は、別のサークルを立ち上げて動画を作ったり24時間かくれんぼイベントなどを企画しながら、相変わらずネタを作り続けていました。

しかし相変わらずネタは「シュールだ」と言われてしまう、いわゆる「なにが面白いのか観客に全く伝わらない」ネタでした。(こういう場合の感想としての「シュール」は、本当のシュールな笑いではないし、シュールレアリスムではもっとない。)
大学の教授と補佐のコントでは、教室の右列先頭の生徒に教授がプリントをわたし、教室の一番後ろの列の人は左側の列に渡して、前に渡していくことで、結局プリントが教授のところにすべて戻ってくるという部分がありました。
エンドレスに「はい。はい。はい。はい。」とプリントを渡す教授。
これが私のツボだったのですが、全く周りには伝わらなかった。
私は、「同じことを永遠に繰り返すこと」がツボだったんです。

ウケないネタよりも、Coolな洋楽に合わせて、ばかばかしいロケを行う、オープニング動画を作っているほうが、なんとなく自分の中でも満足感が出てきました。在学中に半年ほどCMプランナー養成講座にも通っていましたが、最後の数回を残してなんとなくやめてしまいました。たぶん、自分の発想力に失望してしまったんだと思います。
辞めた後に郵送で届いた、最後の授業の提出物に、先生が残してくれた「なんか、面白いと思ったんだけどなぁ」というコメントが、心にしみた。

しかし、そんな私にもついにウケる日がやってきます。

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